長岡市・栃尾文化センターで6日(日)まで「とちおてまり展」が開かれており、栃尾にしか残っていない伝統製法で今も作り続けられる「栃尾てまり」約300点を展示してその魅力を感じてもらっている。
3日から5日まで栃尾地区の長岡市谷内2、常安寺で開かれる「栃尾てまりまつり」合わせて開かれている。栃尾てまりの最後の伝承者とされた名児耶チハルさん(1919-94)は、68年に栃尾市文化財準指定、82年に栃尾市指定無形文化財となった。絹糸を作るためにカイコの飼育から手掛け、手まりをつくるための工程のすべてを自分で手掛けた。
その技術を受け継ごうと「栃尾てまりの会」が発足し、今は約100人の会員があり、レーヨン系のかがり糸を使った主に装飾用のてまり作っている。今回は名児耶さんが作った作品と名児耶さんに関する資料をはじめ、栃尾てまり295点をずらりと展示。黒い背景に光輝く糸で作られたてまりは一段と色が映え、ため息が出るような美しさに「すっごいねー」と声を上げ、「こういう展示をしてほしかった」とうっとり見入っている。
毎年、秋田県由利本荘市で開かれている「全国ごてんまりコンクール」に出展、受賞した栃尾てまりも展示。中小企業庁長官賞を受賞した手まりもあり、アートの域に達している。
同センターでの本格的な栃尾てまり展は5年ぶりになり、地元での注目度も高い。毎日午前9時から午後5時まで開場、入場無料。問い合わせは栃尾文化センター(0258-52-2020)へ。また3日は午前10時から午後4時まで雁木通りで一般社団法人栃尾観光協会主催の「なぞ解き町めぐり第15回雁木あいぼ」が行われる。こちらの問い合わせは一般社団法人栃尾観光協会(0258-51-1195)へ。
(佐藤)