加茂市教育委員会は、ことしも「憲法記念日」の3日、加茂市文化会館で成人式を行い、小雨模様のなか306人の新成人の門出を祝った。
対象の新成人は、1997年4月2日から98年4月1日に生まれた306人。式典には、そのうち男115人、女96人の計211人が出席。出席率は、昨年(対象者337人)の71.2%を下回る69.0%だった。
小池清彦加茂市長がお祝いのことばを述べ、餞の言葉として易経の「天行は健なり、君子以て自きょうして息まず(天行健君子以自彊不息)」、論語の「仁以て己が任と為す」の2つ言葉を贈った。
さらに、医療の進歩などで新成人が100歳のころには寿命は120歳になっているとし、「平和憲法を守る」、「少子化を脱却」、この2つを行なうことができれば、みなさんの人生はようようとしたものになると話した。
最後に、酒は飲み過ぎはいけないとし、できたらタバコも控えた方がいいと思うと新成人にアドバイス。「節制も重んじながら、お幸せな人生をお送りくださいますように」と述べ、25分近いお祝いのことばを締めくった。
森山一理加茂市議会議長のお祝いのことばに続き、新成人を代表して堀内海真さん(20)=加茂中学校卒業=が「20歳の誓い」を述べた。これから年齢を重ねていくにつれ、つらいことが増えていき、同時に弱い部分を他人にさらけ出すことが恐ろしなっていくと思うと話し、「そんなときは、今ここにいる仲間に話してください、きっと助け合えると思います」、「そういう絆をもっと深め、困難を乗り越えて、さらに大きな人間になって、またいつかみんなで集まりたい」と誓った。
ことしの新成人は、長いあいさつの途中でも、小声で話す人がわずかにいたくらいで、どこの会場でも見られる前列に陣取る騒がしい団体もなく、静かな式だった。
閉式後は、中学校ごとに記念撮影を行い、隣接する加茂市産業センターで立食パーティーを行った。次の会場は、徒歩1分ほどの距離だが、小雨が降っていたことから、振袖の新成人に配慮してマイクロバスを用意。式典会場から出てくる新成人たちは、久しぶりに会った友人たちと会話を弾ませながら、楽しそうにバスに乗り込んでいった。
(坂井)