燕市教育委員会と燕茶道友の会(佐藤宗和会長・会員8人)は13日、県指定の天然記念物「八王寺の白藤」が育つ燕市八王寺、真宗仏光寺派安了寺(松島孝夫住職)で恒例の第42回白藤茶会を開いた。
席主は燕茶道友の会会員が持ち回りで務め、ことしは表千家同門会新潟支部の坂井宗美さんが席主を務めた。書家でもある坂井さん。多彩な感性を生かして道具組みに趣向を凝らした。菓子器は田上町の竹工芸作家、故小菅吼月(こうげつ)さん作の手付籠(てつきかご)。そこに京都から取り寄せた蓮根(れんこん)もちを載せた。
待合では白湯でもてなした。桜湯のサクラの花の代わりに塩漬けしたシュンランの花を浮かべた白湯。さらにそれを色鮮やかな振袖を着た小学生の女の子がお運びし、受け付けも担当。2席が楽しめるような内容で客を喜ばせた。
小雨が降るあいにくの天気で、肝心の「八王寺の白藤」はとっくに盛りを過ぎ、花房に残る花も色が代わっていたこともあり、参加者は例年より少ない137人、しかしそんな悪条件を忘れさせてくれるような心を尽くしたしつらえが客を満足させていた。
(佐藤)