三条市消防団(長谷川作雄団長)は16日、三条市消防本部で、1日付で入団した三条市消防団女性消防隊の団員2人の辞令交付式を行った。
午後7時から同本部の講堂で開き、三条市消防団の長谷川団長、女性消防隊17人のうち大竹智子隊長はじめ隊員12人と新入隊員2人の計14人、担当の消防職員が出席。新たに入団した2人に、長谷川団長が辞令書を読み上げて、手渡した。
長谷川団長が訓示を行い、消防団員には、非常勤の特別職地方公務員という地位が与えられるとして、この肩書きをもらったからには、ふさわしい言動をしてもらわなくてはならない。
さらに、消防団規則についてふれ、消防団組織は、上席者の指示命令にいっさい従っていただくと求めた。今、世間を騒がしているパワハラなどという問題ではなく、災害現場などでは「一歩間違えれば、市民の生命身体を脅かすというような機会が生まれるかもしれない」と、その大切さを教えた。
また、高齢者世帯の防火指導などさまざまな活動では、「女性消防団員が来てくれてよかった」と喜ばれるような消防団員になってほしい、「みなさんのお力を借りまして、少しでも市民の役に立つような活動ができればと思っています。よろしくお願いします」と活躍を願った。
新たな団員となったのは、三条市曲渕の主婦と東裏館のリンパセラピストの40歳代の女性2人。主婦の女性は「燕市の女性消防団に友人が入っている」と、友人から聞き、初めて女性消防団員の活動を知り興味を持った。三条市でも団員の募集があったことから、「わたしでも力になれることがあれば」と入団を決め、知り合いだったもうセラピストの女性を誘った。
セラピストの女性は、個人でボランティアをしたいと思っていてもなかなか機会がなかったが、女性消防団員という活動で「自分たちに手伝うことができれば」。2人とも、小学生や中学生の子どもをもつ母でもあり、子どもたちの安全につながる活動もできたらと話していた。
女性消防隊は、現在の三条市消防団が2010年12月1日、三条、栄、下田の3つの消防団を統合し、1市1団3方面隊の新たな体制としたときに、あわせて新設されたもので、発足から8年目。
隊員の要件は、18歳以上の女性で、三条市に居住か勤務する人。同消防団では、職責や立場に男性団員と差別的な垣根はないが、火災現場など最前線での活動はないと考えている。主な活動は、ひとり暮らし高齢者世帯への防火訪問、火災予防啓発活動、災害発生時の後方支援と情報収集および伝達、応急手当て普及活動など。2人が入団し、女性消防隊は17人となった。
(坂井)