極早生ブランドエダマメ「弥彦むすめ」の誕生50周年でPR動画を制作 (2018.5.17)

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エダマメといえば夏の味覚だが、弥彦村で栽培される極早生のブランドエダマメ「弥彦むすめ」の出荷が早くも本格化しつつある。その弥彦むすめが誕生してことしで50周年になるのを記念してJA越後中央弥彦支店では、やひこ娘の種まきから収穫まで栽培の一部始終を記録したPR動画を制作している。

弥彦むすめの栽培農家で1月29日行われた種まき作業の撮影
弥彦むすめの栽培農家で1月29日行われた種まき作業の撮影

制作は1月29日、ビニールハウスでの種まきでクランクイン。苗が育ったらトンネルに移植し、花が咲き、収穫。弥彦むすめの鮮度を保つために「根つき葉つき」で、収穫した上の葉を残して葉を取り、豆がひとつしか入ってないさやはもいで加工用に回す。その作業は人の手でしかできない。

こうした生産の一部始終をとらえ、いかに手作業が多く、手間暇をかけて弥彦むすめのブランドを守っているかを動画で伝える。7月7日に弥彦むすめの生産者が集まって行う50周年記念式典までには完成させ、披露する。

5月上旬から収穫作業が行われている
5月上旬から収穫作業が行われている

弥彦むすめは国の減反政策に伴う稲作以外も手掛ける複合経営を目指すなかで、弥彦村上泉の農家の女性7人でつくるグループ「野菜7人組」から農協の営農指導に相談があった。

当時、弥彦村農協営農指導員として園芸専任技術職員の指定を受けた石橋勝栄氏とともに新たな作物を検討。料亭の高級食材として取り引きされていた育てやすく付加価値が高い早出しのエダマエに取り組むことを決めた。

店頭に並んだ弥彦むすめ
店頭に並んだ弥彦むすめ

現在、弥彦むすめの生産者は30軒で、作付け面積は740アール。手作業が多く、高齢化が進んで生産者は10年前と比べて半減している。村外からの新規就業者も視野に後継者の確保の課題に直面している。

弥彦むすめの営農指導を続けて9年になるJA越後中央弥彦支店の本田良太さん(30)は、「“弥彦むすめ”と言えばエダマメのこととわかってもらえるほど弥彦むすめが広まり、ネームバリューがあることは誇らしい」と自負がある。

弥彦むすめの営農指導にあたるJA越後中央弥彦支店の本田さん
弥彦むすめの営農指導にあたるJA越後中央弥彦支店の本田さん

農産地のPR動画はよくあるが、一品目にしぼって栽培のプロセスまで掘り下げたものはあまり例がない。完成後はスーパーの店頭で流してもらったり、動画サイトに投稿して地元以外に発信したりして活用する。

「いちばんは弥彦むすめがどう作られているかを伝えたいし、生産のこだわり、思いを伝えたい。言葉では伝わらないことを目で見て感じてほしい」と本田さん。50周年を機にさらに弥彦むすめのブランド価値を高め、県外出荷の可能性も探り、「日本一のエダマメ県で、日本でいちばん高いエダマエを作って次の百周年を目指したい」と語り、PR動画もその起爆剤としたい考えだ。

(佐藤)


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