19、20日の2日間、三条市保内公園で開かれた「春の保内公園まつり」にあわせて、造園業のプロの案内で保内地区のオープンガーデンを歩く「若葉の頃のオープンガーデン巡り」が行われた。
同公園のある「保内」地区は、植木産業や造園業で知られる。元禄時代の県内の産物ランキングのような「越後産物見立取り組み表」によると、三条の金物を抜いて上位にその名を連ねたといわれ、日本三大植木産地とされた時期もあったという。
代々続く植木や造園業を営む職人の家も多く、職人が手掛けた自宅の庭を2008年に「オープンガーデン 緑の里 保内」として開放し、現在、37カ所の庭を見学可能としている。
オープンガーデン巡りは、「保内緑の里管理組合」が主催し、「燕三条まちあるき」のメニューの1つにもなっている。両日とも午前と午後の2回、道の駅「庭園の郷 保内」が最終地点の「庭園の郷 健脚コース」と、保内公園の周辺の「保内公園周辺 のんびりコース」(約1時間半)の2コースを実施した。
健脚コースは約2時間半、のんびりコースは約1時間半をかけて10カ所程度のオープンガーデンをを訪れ、それぞれの庭の特徴や、職人の技術、植木や植物などについて聞いた。
初日19日の午後は、午前中の雨でぬれた新緑がいっそう鮮やか。最初に訪れたガーデンでは、樹齢約200年の「五葉松(ゴヨウマツ)」や100年のウメの木、古木の下草や石の灯ろう、杉苔の庭の説明を聞き、檀家に造園業の職人も多いという浄福寺では、スイレンの池から臨む山の景観も借景とした庭園も見学。
庭の説明のほかにも、マツの花やモリアオガエルの卵、杉苔の感触、保内地区のマンホールのふたなど、ふだんは気づかなかったり、触れる機会のないものもあり、職人の技術や庭の美しさも含めて、参加者は「へ〜」、「すごーい」を連発。
タイトル通りの「若葉」の庭を歩きながら、これから咲く花や実、紅葉の様子なども聞きながら、四季を感じる庭造りと保内の魅力を体感した。
職人が案内するオープンガーデン巡りは、「燕三条まちあるき」のメニューとしては、「桜の頃」、「若葉の頃」、「秋」、「紅葉の頃」の年4回を定期的に開催している。
そのほか、道の駅「庭園の郷 保内」主催で、5月26日と27日、6月17日に開催する。いずれも健脚コースとのんびりコースを用意しており、午前9時に同道の駅を出発し、正午ころ終了予定。各コースとも定員20人で、参加費300円。申込みと詳細は、同道の駅(電話:0256-38-7276)へ。
また、「オープンガーデン」の案内看板を設置している庭は、個人でも自由に見学できる。問合せは、三条市保内公園へ。