燕市宮町、戸隠神社(星野和彦宮司)の春季例大祭が19日を宵宮、20日を大祭に行われ、2基の万灯が繰り出して女の子が伊勢音頭を踊り、祭りを彩っている。
宵宮の19日、戸隠神社では午後7時から宵宮祭の神事が行われた。祭りの華は木場小路万灯組と横町万灯保存会がそれぞれ運行する2基の万灯。若連中が太い綱を引いて町内を練り歩く。
万灯は台車の中央に灯ろうを載せ、てっぺんから色紙を折って作った花で飾ったタケ数十本を傘のように垂らす。万灯の上で若連中が太鼓や笛で祭りばやしを奏で、「ひょっとこ」と呼ぶ男の子が扇子を広げて踊る。
木場小路万灯組は「お玉」、横町万灯保存会は「踊り子」と呼ぶそれぞれ小学生12人の女の子が髪をゆって化粧をし、若連中の歌う伊勢音頭にあわせて踊る。4つの班に分かれて家々を門付けに回るほか、12人フルセットで踊る下座を宵宮は夜になってから両万灯が戸隠神社内の参道で披露したほか、木場小路万灯は飴屋前でも披露した。
女の子の踊りは無条件にかわいい。「よーいとな」と声を合わせたかけ声もあり、規律正しく一生懸命に踊る姿が涙さえ誘う。子どもたちになりのプレッシャーもある。木場小路万灯組の小学校1年生の女の子は、いちばん最初に宿の集会所で踊る段になってお母さんの姿が見えなくなったこともあってか泣き始め、お母さんなどから「大丈夫だから」と励まされ、こぼれる涙で化粧が崩れないようにと周囲がハンカチで涙をおさえてもらっていた。
宵宮は4月半ば並みの冷え込みだった。時々、小雨がぱらついたが、傘が必要になるほど降ることはほとんどなかった。目抜き通りは昨年より7店多い97の露店が出店。天気が悪かったにもかかわらず例年並みのにぎわいだった。大祭の20日はくもりで昼前から晴れの予報。予想最高気温18度の祭り日和に恵まれそうだ。
(佐藤)