6月3日投開票の田上町長選を前に立候補予定者4氏をパネリストに迎えたパネルディスカッション「田上町の未来を考える」が25日、加茂市・新潟経営大学で開かれ、170人近くが参加して立候補予定者から生の声を聞いた。
一般社団法人加茂青年会議所(川上和哉理事長)が主催した。難波勝太直前理事長をコーディネーターに立候補予定者の元町議の今井幸代氏(33)、元町議の笹川修一氏(61)、町長の後援会長の佐野恒雄氏(71)、元町議の皆川忠志氏(68)の4人をパネリストに迎えた。
あらかじめ立候補予定者に伝えた「自己紹介を兼ねての政治信条」から、「産業振興」、「教育・子育て支援」、「医療・社会福祉」、「田上町の今後」の5つび質問に回答してもらった。
4つめの質問まではそれぞれ1人2分の捕捉、反論の時間を設け、「教育・子育て支援」で笹川氏と今井氏、「医療・社会福祉」で今井氏、佐野氏、皆川氏の3人が発言した。
最後の「田上町の今後」について皆川氏は、「自立して持続可能なまちづくり希望のもてるまちづくりの基盤のつくる」で、田上町は「今後も自立して単独でいくと思っている」とし広域行政の推進、自主財源を増やすためには人口対策で新潟市のベッドタウンを目指すべきで、間もなく国道403号の全線開通で固定資産税、法人住民税、雇用が期待されると述べた。
佐野氏は「人口減少の危機を乗り越えて10年後、20年後にも田上町が田上町として存在していることが最も大切」で、そのためには地域の力が必ず必要になってくるとした。「誰もが幸せを感じられるまちにするために、町民が自分の夢や幸せを自由に追い求めることのできる環境づくりが必要」で、「地域の力を行政がしっかりバックアップしなければならない」と述べた。
笹川氏は「無駄なものはいらない」とし、道の駅に開設する農産物直売所、原ヶ崎交流センターを地域学習センターにするのに伴う竹細工によりまちづくり、羽生田駅から原ヶ崎、役場へ続く路側帯の舗装は不要で、「これを皆さんが方が決める選挙になる」、「5年後、10年後じゃない。この2年後、3年後を変えていくのは今しかない」と述べた。
今井氏は「今まで地域やまちのことに無関心だった、興味のなかった若い人たちが一緒になってまちをつくる。その思いをどれだけもたせられるかが重要」とし、「さまざまな世代の皆さんに寄り添う地域作り」をし、人口減少が続くなか「20年後、人口1万人を実現して誇れる田上町づくりを皆さんと一緒につくっていきたい」と述べた。
田上町に住む50歳代の自営業の男性は「(立候補予定者の考えを)一堂で聞けて良かった。個々の考え方の違いがわかった」。医療系の仕事に就く40歳代の女性は、国道403号や産業振興について興味があり、「あいまいなところがあって、この人にと決めるところまではできなかった。これからの選挙活動を見て決めたい」と話した。
4年前の前回の町長選でも加茂青年会議所は3人の立候補予定者をパネリストに同様のパネルディスカッションを行った。今回は立候補予定者が1人多いこともあるが、前回の参加者は100人弱。それと比べて今回は1.5倍以上に増えた。
(佐藤)