燕市道金、不動大社(竹之内ミツイ宮司)で27日、春季大祭に伴う火渡りが行われ、百人ほどの信者が参拝に訪れて所願成就や病気平癒を願い、火渡りに挑んだ。
毎年5月最後の日曜に春季大祭が行っている。2年前はそれまで祭主を務めた竹之内宮司の長男、竹之内満さんが春季大祭直前に亡くなっため、やむなく火渡りを中止し、護摩祈とうだけ行った。昨年は不動大社の代表役員で満さんの娘の相田亜弓さんが祭主を務め、火渡りを復活。白装束に身を包んだ信者らとともに執り行った。
境内に井げたに組んだ木をスギの葉で覆った高さ1.5メートルほどの大護摩を設け、祝詞をあげ、玉串を捧げてから長い竹ぼうきのような道具を使って点火。般若心経が響くなか、大護摩はもくもくと白い煙を上げ、信者が願いを託した札木をくべ、弓太刀行事や火鎮めの儀、参拝者のはらいなどを行った。
火が収まったところで歩く場所を整え、金幣(きんぺい)を掲げた相田亜弓さんを皮切りに紙垂(しで)を手にした信者が願いを込めて次々と火渡りし、祭壇に参拝した。
五月晴れの汗ばむ陽気に、燃え盛る大護摩の火は一段と熱く感じる苦行になっていた。
(佐藤)