21日、新潟県・田上町役場で行われた佐藤邦義町長(79)をはじめ三役の合同退任式の見送りに、先の町長選で佐藤町長の後継指名を受けながら、佐藤町長の後援会長だった佐野恒雄氏(71)に敗れた前町議の今井幸代氏(33)も姿を見せた。
「20年間の佐藤町長の最後を見届けたかった」と今井氏。花束を手に役場をあとにする三役を見送り、「正直、皆さんのようすを含めて申し訳ないなという思いもあった」と受け止める。
町長選と同時に行われた町議補選で元職を含む4人の新たな町議が誕生した。「議会もだいぶ入れ替わったし、三役もって変わってどうなっていくんだろう」と町政運営も気にかかる。
町長選の結果は「わたしの力不足」と受け止める。「玉が私じゃなかったら勝てたのかもしれないと思うと申し訳ない。支援者の皆さんは、あなただったからここまでみんなが一生懸命やったんだと、慰めてくれるのでありがたい」と感謝する。
今後も政治の世界に身を置く覚悟は変わらないが、具体には「どういうふうにしていくべきかも含めて、ここまでたくさんの方がかかわっていて、私ひとりでは決められない」。
ただ、「町長選に挑んだ目的は町をよくすることだったので、そのひとつの手段として今回、町長選に挑戦した。今回、手段のひとつがなくなっただけで、町をよくしていくという思いは変わらない」とぶれることはない。
若年層を取り込めなかった反省がある。「若い人たちにもっと政治的な関心をもってもらわないとだめだという思いは、より強くなった」、「選挙結果を受けて、若年層に政治的な関心をもってもらえるような取り組み、そういう活動ができたら」と話した。
(佐藤)