鈴木力燕市長は29日、定例記者会見を行って7月1日に行う全国初のサイバー・フィジカル訓練を含む燕市総合防災訓練の実施、県内初の節薬(せつやく)バッグの配布など11項目を発表した。
燕市総合防災訓練のサイバー・フィジカル防災訓練は、研究機関と協働して柳山地区、小池小学校を会場に行うもので、筑波大学、富山大学、京都大学、防災科学技術研究所などが参加する。
訓練の内容は、被災地域の柳山地区で被災箇所を示す「赤い○や△印」を道路上や建物に付け、発見した避難住民が専用サイトで場所と被害内容を報告。上空から被災状況を把握するため、ドローンで画像や映像を撮影し、収集した情報をAIによる情報処理とネットワークを介した被災地外の専門家等による情報分析(クラウドソーシング)で迅速に被災箇所を特定する。小池小学校では被災地域で撮影したデータを公開する。
同時に聴覚障がい者避難訓練も行う。燕市聴覚障がい者協会が参加し、指定避難所の分水福祉会館に避難する。避難所に到着してからの受付対応、避難エリアへの誘導、避難所内での情報伝達などを訓練する。
節薬バッグは、燕市国民健康保険で被保険者の服薬管理の推進を図ることにより、残薬の誤飲や不適切服薬による副作用の防止、医療費の節約、削減につなげるのが目的。紺色の不織布のバッグに市章をプリントしたもので、50歳以上で1カ月に4剤以上処方されている燕市国民健康保険被保険者約1,800人を対象に7月上旬に配布する。
対象者は、飲み残しや使いきれなかった薬(残薬)がある場合に、お薬手帳とともに「節薬バッグ」に入れて調剤薬局などに持参。薬局では、残薬の量や使用期限を確認し、再利用できる場合は医師に連絡し、今後の処方量の調整を進める。発表項目は次の通り。