6月30日、7月1日の2日間行われた湯田上温泉の旧温泉街を舞台にアーティストやコレクターの作品を展示する「湯のまち巡り〜軒先アートギャラリー」で30日、「湯のまちナイトウオーク」が行われ、浴衣姿の大学生をはじめ約100人が参加して旧温泉街の昭和情緒を味わった。
湯のまち巡りは4年目で、そのなかでナイトウオークを行って3年目。浴衣を着て参加したのは主に加茂市の新潟中央短大と新潟経営大の女子大生で、ほとんどが自前の浴衣を着て参加した。加茂市・加茂暁星高校から、まちおこしを研究して大学受験を目指す生徒3人も地元を知ろうと参加した。
午後6時半過ぎから集合場所の田上町コミュニティセンターを出発。まだ明るかったが、ランタンを手にゆっくりと旧温泉街へ向かううちにみるみる暗くなった。
かつて湯田上温泉は20数軒もの旅籠(はたご)があり、芸妓(げいこ)は40人を数えたが、旅籠が連なる山道は大型バスが通れないこともあり、山の下へ移転する旅館が相次ぎ、旧温泉街の灯は消えた。
時間が止まったように山道に取り残された旅館は、夜になって景色の細部が隠れるとますます昔にタイムスリップしたようなムードに包まれた。
旧共同浴場ゆごや前で休憩した。スイカを食べたり、花火をしたりと浴衣の夏も満喫し、たっぷり1時間半に及ぶ非日常なナイトウオークを楽しんだ。
新潟中央短大1年生の新潟市北区・旧豊栄市出身の女子大生は「坂とか楽しかったし、きょう初めてホタルを見て、初めての経験がたくさんでした」、同じく小千谷市の女子大生は「京都風というか、日本古来のものが見れてすごいなって思いました」。めったにはかないぞうりに足が痛かったが、新しい体験に大満足だった。
(佐藤)