20日夜に三条市を出発し、平成30年豪雨で被災した岡山県高梁市で泥だしや清掃などのボランティア活動を行った三条市民らが22日午前1時に帰着した。
三条市が運行したボランティアバスで、20人が参加。20日午後9時に市のマイクロバス2台に分乗して三条市役所を出発し、約10時間をかけて翌21日朝に高梁市に到着。午前9時から正午まで、住宅の泥だしや清掃などの作業を行った。
作業後の昼食の弁当を車中で食べる予定だったが、暑さなどから高梁市災害ボランティアセンターのある施設内で食べてから帰路につくなど、多少の変更を行い、当初の予定より3時間遅れで三条市に到着した。
現地での活動は、4班に分かれて、住宅の清掃や敷地内の泥だしなどを行った。70歳代の女性が1人で暮らす家での作業を7人で担当した三条市、石原久一さん(72)は、7.13水害では自宅が被災しており、住宅の状況などは「三条の水害と同じようだった」と話した。
家の中は、氾濫した川からの水が床上1m30cmほどまできており、壁が落ちていた。戸が動かず、バールを使ってはずした。居室はすでに畳をはいであったが、台所やトイレは手つかずで泥だらけだった。敷地内の屋外は30cmほどの泥が堆積し、スコップと一輪車で排出した。
水道は前日にようやく使えるようになったということで、後片付けも思うようにできなかったと想像がつく。水害から約2週間、この家の女性は、「近所の人にも勇気づけられた」と話しており、石原さんたちも「たいへん助かりました」と、感謝の言葉をもらったという。
過酷な暑さだったが、休憩をはさみながら作業を行い、現地で体調をくずした人はいなかった。マイクロバスでの片道約10時間のとんぼ返りの行程を終えた参加者は、大きな荷物を持ってバスを降りると、すぐに家路についた。
(坂井)