新潟県弥彦村で24日、日本三大燈籠(とうろう)まつりのひとつとされる弥彦燈籠まつりの前夜祭が行われ、日中の熱気が和らぐとともにまつりの幕を開けた。
弥彦村の夜は早い。午後6時過ぎには太陽が弥彦山の向こうに隠れた。同時に風も吹き始めて潮が引くようにすーっと涼しくなった。前夜祭のイベントは「大民謡流しと憩いの夕べ」。大民謡流しに参加する9団体の275人は弥彦神社拝殿で参拝すると、一の鳥居前では弥彦山太鼓保存会の14人が和太鼓演奏を披露した。
大民謡流しは回遊はせず、一の鳥居前から弥彦村多目的ホール「ヤホール」前まで、列をつくって「一宮甚句」と「弥彦音頭」を踊りながら進んだ。その間に空はみるみる明るさを失い、ヤホールに到着するころには、とっぷりと日が暮れ、風も一段と涼しくなった。
ヤホールの付近には露店のあかりが並び、すっかりまつりムード。間を置いてヤホールでは「憩いの夕べ」のステージイベントが始まった。小林豊彦村長は「弥彦の大神様が最後の巡行のときには涼しい気候をもたらしていただけると思う。今晩に引き続いてまたあしたもぜひ弥彦へ」とあいさつし、一之宮姫太古、伊達皇輝キックボクシングパフォーマンスショー、舞踊・よさこいソーラン、キャラクターショー「仮面ライダービルド」が行われた。
翌25日、弥彦燈籠まつりは本番。朝に弥彦神社拝殿で行われる大祭「大御膳献進」に始まり、国指定無形民俗文化財「弥彦神社燈篭おしと舞楽(ぶがく)」も行われて昼夜を通して熱く盛り上がる。
(佐藤)