30日午前、燕市下粟生津で住宅2棟が全焼した火災では、熱中症という二次災害にも細心の注意を払う消火活動となった。
消火活動が行われた時間帯の午前11時、三条では気温33.7度を観測していた。その猛暑に加えて燃え盛る炎が放つ顔を向けていられないような熱、全身を覆う防火衣の着用と、消防職・団員には暑さの三重苦が立ちはだかった。
防火衣の下は汗でびっしょりになっていることは想像に難くない。屈強な消防署員でも休憩中は道路にへたり込むこともあり、暑さによる体力の消耗は明か。周辺では警察署員が警戒や交通規制にあたったが、水を浴びたように髪を汗でびっしょりぬらしている署員もいた。
熱中症にならない方がおかしいくらいの猛烈な暑さに見舞われての消火活動だった。この夏はさまざまなイベントが中止になるほどの猛暑が続いているが、消火活動に中止という選択肢はない。消防職員は消防団員に対して繰り返し拡声器で「お疲れさまです。交代でやってください。暑いので十分、注意してやってください。体調管理には十分、注意してください」と呼びかけた。
消防職員も後発組と消火活動を交代し、職団員ともスポーツ飲料で水分を補給した。消火活動で関係者が熱中症で倒れては、それもある種の二次災害。熱中症にならないようそれぞれ自分の体調を確認しながら活動を続けていた。
(佐藤)