三条市の文化・芸術の一番星育成事業「デッサン教室」が7月31日から10月14日までに2日間ずつ3回、6日間にわたって開かれており、小学校5年生から高校3年生まで21人が大学教授から絵画の基本を学んでいる。
受講生は小学生5人、中学生9人、高校生7人の21人で男子7人、女子14人の内訳。昨年も講師を務めた日大芸術学部の笹井祐子教授と坪井麻衣子専任講師から指導を受ける。
このデッサン教室はことしで5年目。昨年は7人の受講だったが、ことしは学校を通じて子どもたちに周知したり、ふるさと絵画コンクールの銅賞以上や小学生から高校生を対象にした「わくわく文化未来塾」の受講者に案内を郵送したこともあり、受講生は3倍に増えた。定員10人のところ応募のあった21人全員を受け入れた。昨年の受講生も4人いる。
初回は7月31日と8月1日の2日間開かれ、講師は笹井教授。31日は白いシャツにジーンズの女性のクロッキー、1日は浴衣を着た女性を木炭で午前と午後に1枚ずつデッサンした。受講生はイーゼルに向かい、黙々と木炭を動かしていた。
栄中3年金田莉音さんは中一の年だけ除いて小5のときからことしで4回目の受講。「絵が好きだったのと、大学の先生から習える貴重なことが体験できるのがいい」と、親の勧めもあって受講するようになった。
「描けないときが嫌で何回も泣いた」こともあったが、「長い時間、同じことを一生懸命やるのが集中力につながるし、みんなとつながりがもてるのもいい」と、結果的には前向きにとらえている。
笹井教授は「絵がうまい下手というより、みんな集中力がある」、「学生さんがすごく意欲的で、三条の子どもたちはみんな天才なんじゃないかと思うほど良かった」と高く評価している。
次は9、10日に坪井専任講師が指導し、最後の10月13、14日は再び笹井教授が指導し、最終日は版画体験も行う。
(佐藤)