この夏で3年目になるツインバード工業株式会社(野水重明社長・本社燕市吉田西太田)の新潟本社を会場にしたイベント「TWINBIRD×燕三条 夏フェス。」が、4日(土)午前10時から午後4時まで開かれる。ことしは同社前の公道200メートルも余りの占用許可を取って働く車を展示。プロ野球・東京ヤクルトスワローズのマスコットキャラクター「つば九郎」に代わって「つばみ」も飛来し、新企画も用意して来場を待つ。
メーン会場となる正面玄関前には、燕三条にゆかりの飲食店が出店する。新潟市・燕三条イタリアンBitがアンガス牛ハラミステーキ、パスタフレスカ、サマートリュフとコシヒカリの卵かけご飯などを販売。目玉はボイルオマール海老〜フレッシュトマトのシースを1,000円で抽選限定10食を午前10時、10時半、午後1時、1時半の4回、各回50枚の抽選券を配布し、当選すると食べられる。
燕市のラーメン潤は夏フェス限定の濃厚鶏白湯を販売。ほかにも石窯パン工房サフラン、ビストロナオミと越後味噌醸造のコラボレーションもあり、本社向かいの食堂と開発棟のわきではキッチンカーのEACT COFFEE、Cafe BOX、SOYL cafeが並ぶ。
燕三条エリアを設け、藤次郎が有料で包丁の研ぎ直し、燕商工会議所が彫金、磨き技術体験、JA越後中央による地元の新鮮野菜を販売。東京ヤクルトスワローズの地元スポンサー企業がブース出展する。
昨年12月に同社の東京・日本橋ゲートオフィス内にカフェ「ゲートカフェ」をオープンしたが、この日はそれを上回る規模で本社2階に1日限りのゲートカフェが出現。100席近くを設け、岩室の「レガーロ」、燕市の新越ワークス製のピザ釜を使って燕三条イタリアンBitが焼くピザ、新潟市中央区の鈴木コーヒーの雪室珈琲も販売し、メニューの数でも日本橋を上回る。
つばみは、5回に分けて登場。午前10時半から「つばみちゃんと踊ろう」、11時半、午後0時半、2時の3回は「つばみさんぽ」、3時から豪華賞品付きの「つばみじゃんけん大会」を行う。
通行止めにして歩行者天国にする本社前の公道は、働く車として警察、消防、自衛隊の車両を展示。パトカーに乗って記念写真を撮ったり、放水体験したりできる。
出荷場では、同社と燕市の調理用品や家庭用品の商社、和平フレイズ株式会社がコラボレーションして大倉庫市を開催。家電や調理器具を買い得価格で販売する。その手前の外のひさしの下には「あそびの広場」を開設し、段ボールのおもちゃや迷路、射的、ヨーヨー釣りなどを用意し、子どもたちにたっぷり楽んでもらう。
1階ではライフスタイル提案としてツインバードの美容、健康、生活を整える製品を体験でき、プレミアムストアを開いてツインバード一押し商品が勢ぞろいする。
また、すでに参加者を締め切っているが、3階ではこれまで単独イベントとして行ってきた、ものづくり体験イベントを初めて夏フェスのなかで行い、2回に分けて30組ずつ、親子からオリジナルデスクライトの製作を体験してもらう。
ツインバード工業は近年、海外での生産を地元に戻す取り組みを行っており、地元との共存共栄をスローガンに掲げる。燕市の要請でヤクルトスワローズのオフィシャルスポンサーになり、燕市のインターン事業や婚活事業の会場としても本社の部屋を貸すことがある。
そうした取り組みの一環でもあり、本社を地域に開放しようと2年前から夏フェスを開いている。前日3日午後、野水社長は会場を一巡し、ミストシャワーの設置など熱中症対策を確認した。
野水社長は「夏フェスでお客さまのレンスポンを受け、気づきを与えてもらっている」、「メーカーなのでふだんは製造の現場では話をしない社員が多いが、しっかりプレゼンできるようになったり、コミュニケーションがスムーズになったり」と、日常の仕事にも良い影響をもたらしている。社員が前向きになり、インナーブランディングにもつながっていると分析する。
夏フェスは規模的にはすでにいっぱいいっぱいだが、「集客は昨年を超えるのが目標」。3日は社員総出で本番の準備に忙しかったが、笑顔が絶えず楽しみながら作業しているのが印象的だった。
駐車場は同社で約200台のほか、燕市役所駐車場約400台分も利用でき、同社までの会いでシャトルバスを運行する。
(佐藤)