三条市消防本部(升岡謙治消防長)は、7月25日に新潟市で開かれた第47回東北地区支部消防救助技術指導会の「ロープブリッジ救出」の部に県代表として出場し、全国大会出場権を獲得。8日、国定勇人三条市長を表敬訪問し、結果を報告した。
ロープブリッジ救出は、要救助者のいる建物に、となりのビルなどからロープを渡って侵入して救出、脱出することを想定し、川の中州に取り残された場合にも使われる救助方法。4人1組で行い、水平に張った長さ20メートルの渡過ロープで対面する塔上へ進み、要救助者を救出ロープに吊り下げ、けん引救助し、退出するまでの安全確実性と所要時間を評価する。
先に7月4日に新潟市で開かれた第35回新潟県消防救助技術大会で県内の消防本部から15チームが出場し、三条消防は46.9秒のタイムで1位となり、2位の魚沼、3位の糸魚川とともに上位3チームが7月25日に新潟市で開かれた東北地区支部消防救助技術指導会に出場した。
東北地区大会には、青森、岩手、秋田、宮城、福島、山形、新潟の7県の消防本部が参加して行われ、ロープブリッジ救出では、1位の魚沼消防44.2秒に次いで三条消防が47.7秒で2位となり、3位の宮城県・大崎地域消防本部とともに上位3チームが、新潟県代表として8月24日に京都市で開かれる全国消防救助技術大会への出場権を獲得した。
三条消防が全国大会に出場するのは、2007年以来11年ぶり6回目で、07年は3位だった。三条消防のチームは、刈屋芳明消防士長(33)、大野友也消防副士長(27)、永田拓己消防副士長(26)、村越圭祐消防副士長(26)の4人で編成。刈屋消防士長を除く3人は前回も出場している。
表敬訪問には刈屋消防士長を除く3人が市役所市長室を訪れ、国定市長に敬礼して大会結果を申告した。3人はそれぞれ抱負について、大野消防副士長は「全国大会出場を目標にやってきたが、全国大会へ出るからには三条市は今まで前任者が3番という記録をもっているので、それを越えられるような」、永田消防副士長は「このチームでできるのもことしが最後かもわからないので、この大会は思い切って楽しんでやってきたい」、村越消防副士長は「全国大会で三条市の名前をもう一度、優秀な成績として残せたるように頑張りたい」と語った。
国定市長は「消防力がきっちり高まっているんだっていうのが、こういう大会に全国出場するということでわかりやすく伝わる」、「タイムレースのように見えるかもしれないが、それそのものが実際のレスキューとかに役立つわけだから、すごく大事だよね」と職務に生かされることを評価し、激励した。
(佐藤)