燕・弥彦総合事務組合消防本部は、7月4日行われた第35回新潟県消防救助技術大会競技の「ほふく救出」で1位となり、24日に京都府京都市で開かれる第47回全国大会に出場する。
ほふく救出は、狭い場所や煙に巻かれた人を想定した訓練。要救助者を含む3人1組で救出する訓練で、隊員2人でスタートし、一番員が10メートル先の空気呼吸器を装着し、2番員は確保のため足首にロープを結着。1番員は長さ8メートルのトンネル型の煙道を低い姿勢で進み、最奥にいる要救助者を2番員と連携して救出する。
燕・弥彦総合事務組合消防本部は、県大会で7種目中5種目に出場した。ほふく救出には県内から17チームが出場し、1位だけが全国大会に出場できる。一番員に伊藤和成消防副士長(29)、2番員に佐藤純哉消防士長(31)、要救助者に山岡寛典消防士(21)の3人のチームで出場し、39.9秒のタイムで1位となり、全国切符を手にした。
3人とも燕消防署で24時間交代勤務で勤務日を合わせており、消防本部に設置されている訓練塔で練習している。昨年の全国大会大会1位のタイムは35.8秒で、自己ベストは34.6秒でそれを上回っているだけに、全国1位も夢ではない。
佐藤消防士長と伊藤副市長は2010年度のチームを結成し、14年度に阿賀野市消防と39.8秒の同タイムで1位となりながら、抽選で全国大会を逃した。その後、佐藤消防士長は救急救命士取得のためチームを離れ、昨年度は台風などで全国大会そのものが中止になり、この4年間は上位入賞に縁がなかった。今回は4年前に抽選で敗れたリベンジでもある。
3人は6日、燕・弥彦総合事務組合管理者でもある鈴木力燕市長をあらためて表敬訪問し、佐藤消防士長は「精神面でも新潟県代表といものがあり、その自覚をもってより速くできるようにしたい」、「県大会よりいいタイムで要救助者を助けたい」と抱負を語った。
(佐藤)