道の駅燕三条地場産センターでは11日から16日まで「じばさんお盆フェア」を開いており、全国からの帰省客や観光客が訪れ、燕三条製品の技術体験や買物などを楽しんでいる。
お盆の恒例フェアで、ものづくり体験工房、地元メーカーによる実演、農産物販売、ちびっこコーナーなどのイベントを行っている。今回も同センターの駐車場には、全国各地のナンバーの車が並んでいる。例年、13日は墓参りで人出も落ち着くが、今回は13日もほかの日と変わらない来館者があり、連日、県内の来館者とともに帰省客や観光客でにぎわっている。
日替わりで開催している「ものづくり体験工房」は、ビアカップ鎚目入れ、スプーン磨き、チタンピアスづくりなどを行っており、夏休みの自由研究にという子どもから、大人まで幅広い人気だ。
「ビアカップ鎚目入れ」を体験した新潟市の小学5年生の男の子は、自由研究の目的で体験。銅製のタンブラーを金槌で打ち、鎚目の模様を細かく丁寧につけて世界に1つのタンブラーを完成させた。いっしょに体験したお父さんは、「手仕事は楽しいですね。さっそくビールを飲みます」と仕上がりに満足だった。
「スプーンみがき」は、にいがた県央マイスターでもある燕研磨振興(協)の職人高橋千春さんが講師。群馬県から海水浴に来た帰りにたまたま寄ったという家族は、親子4人で体験。「ピカピカになって、うれしい」、「カレーとか食べたい」と笑顔だった。
帰省中の上越市から家族で訪れた東京都の小学5年生の女の子は、夏休みの宿題の新聞づくりのテーマを「燕三条のことについて」と決め、同センターを訪れた。スプーンみがきも体験し、高橋さんに磨きの機械の説明を受け、1日にどれくらい磨くのかなどの質問をしたり、写真撮影もした。このあとも取材は続き、「燕三条のラーメンを食べに行きます」と話していた。
包丁研ぎ体験教室では、越後三条鍛冶集団の1人で伝統工芸士の石川久仁於さんが講師となって指導。栃木県から家族5人で来館した男性は、「これまで我流で研いでいたが、きちんとした研ぎ方がわかり良かった」。男性の妻は、同センターの包丁の豊富な品ぞろえに驚くとともに、「(包丁など)手に取ることができ、重さが確認できるので、自分にあったものが選べるところもいいですね」と話すなど、それぞれの目的で同センターを訪れ、「燕三条」を楽しんでいた。燕三条じばさんお盆フェアは、午前9時半から午後5時半まで。
(坂井)