高品質な箸(はし)を製造するマルナオ株式会社(福田隆宏代表取締役・三条市矢田)は11日、ことしも竹箸作りと流しそうめん大会を行い、自分で作った竹箸で流しそうめんを味わった。
ことしで3回目になる夏休みの人気イベントで、竹箸作りは小学生対象に26人、そうめん大会にはその保護者を含めて57人が参加した。
同社は1939年に創業し、現在は箸と大工道具を製造している。三条は、かんなの製造が全国一で、この箸作りで使ったかんなも地元三条産。子どもたちに地元三条の木工史と歴史を感じ、三条産かんなの使い方を学んでもらい、苦労して自分で作った竹箸で「箸」という食具のありがたみと、自分で作る達成感を実感してもらうのがねらいだ。
竹箸はタケで四角箸を作った。ことしの流しそうめんのテーマは、特大スライダー。マルナオ社員手作りのそうめん流しのレーンで、実に延長25メートルにもなるレーンを社屋裏手の広場から2レーンを設置した。
竹箸もレーンも、使ったタケは同社周辺に自然に生えているもの。冬に積もった雪の重みで倒れてくるタケで、ただ切り倒すのではなく、そのタケで地域や子どもたちに楽しんでもらえるよう再利用している。
流しそうめんでは、三条市一ノ門1の「遊亀楼 魚兵」(三条市一ノ門1)が絶品のそうめん、天ぷら、そばつゆ、薬味を用意。今回初めて魚兵特製かき氷 「宇治抹茶かき氷」と「苺ミルクかき氷」をそれぞれ500円で販売し、50食が完売する大人気だった。
同社は夏の間、夏の風物詩「オリジナル風鈴」や「家田紙工作の和紙提灯」を設置して客を迎えた。福田社長は「汗をかきながら真剣にもの作りに励んでいる子どもたちを見て、地元の将来に期待がもてました」と話した。