県内有数の果樹産地、三条市大島地区の生産物を集出荷するJAにいがた南蒲大島選果場=三条市代官島=は、16日からナシの本格的な出荷を開始し、秋から暮れの洋ナシ「ル レクチエ」まで続く三条産ナシのリレーがスタートした。
トップバッターの品種「幸水(こうすい)」は、みずみずしく糖度が高いのが特徴。生育期に雨が少なかった本年は、今のところ小玉傾向だが、糖度は高く、甘みは例年以上だ。
本格出荷2日目の17日は、10キロ入りで約500箱分の計5トンが生産者から持ち込まれた。次々と選果機のベルトコンベヤーの上を流れる「幸水」は、センサーによって糖度や大きさなどで振り分けられ、箱詰めされた。
今後、出荷量は増え、ピークの21日ころは1日に約25トンを出荷する見込みで、県内をはじめ、北海道、関東、名古屋、大阪の市場に並ぶ。
同JA管内では、三条市の大島地区と加茂市の須田地区と川西・山島地区の合わせて200ヘクタールでナシを栽培しており、本年の出荷予定量は、三条市1,300トン、加茂市で2,000トンの計3,300トンで、平年並みを見込んでいる。
大島園芸振興協議会和なし部会(80人)の松下弘樹部会長(42)は、「ことしは冬の大雪にも耐え、猛暑も耐え、木も生産者も耐えて、収穫を迎えることに安堵と喜びを感じています」と、深刻な水不足など過酷な環境を乗り越えて美味しくなったナシを「大勢の方に味わっていただき、シーズンを通して食べて頂きたい」と話した。
(坂井)