三条市は17、18日の2日間、子ども向け職業・社会体験施設「キッザニア」とタイアップした「キッザニアマイスターフェスティバル in 三条」を開き、約380人の小中学生が「ものづくりのまち三条」の工場や事業所、市役所などで29コースの職業体験に挑戦した。
2014年から開き、5回目。初日17日に三条ものづくり学校で開会式を行い、参加者代表の小中学生6人が出席し、国定市長が任命状を手渡した。
グラフィックデザイナーの仕事をする石井美咲さん(小学6年生)が決意表明を行い、「デザイナーがどうやってお客さんの求めるデザインを作っていくのか知りたい」、「将来、デザインのお仕事をするときには、デザインを通して三条市のものづくりの伝統を多くの世界の人に知らせたいと思います」と述べ、それぞれの仕事場に向かった。
今回のコースは、体験や見学のあとレポートを三条市に提出する「工場を取材する仕事」、鍛冶職人の仕事を体験する「鍛冶職人の仕事」、ものづくりに関わる仕事を体験する「デザインの仕事」、「会社員・公務員の仕事」の4つのカテゴリーの計29コース。複数のコースへの参加や昨年に続いての参加も多い。
「工場を取材する仕事」のコースのひとつ「宅配ドローンのお仕事」は三条ものづくり学校内のスイッチオンで開催。参加した小中学生は、架空のドローン宅配会社での新人研修の想定で、ドローンについての講演を聴き、パソコンを使ったプログラミングでドローンの操作を体験した。
同じコースの「ミニ台車ものづくり」は、野崎製作所=三条市塚野目=で開催。小学3年生と4年生、中学1年生の合わせて定員3人が参加。工場見学のあと、45トンのプレス機械などを使ってガリバリウム鋼板とうい材料を加工し、手のひらサイズのミニ台車を完成させた。
整理整頓された工場内では、プレス機械やクレーンなど大小さまざまな機械が稼働している。機械の音、休憩のベルの音、リフトの音などに初めはびくっとした瞬間もあったようだが、説明してくれる野崎翔太郎専務の話を聞き逃さないようにと真剣な表情で聞き、ゾウ10頭分の重さをかけるという大型のプレス機械を操作。さらにデジタルノギス、鉄やすりなどの測定具や工具など手作業の工程も体験し、ものづくりの世界を体感した。
(坂井)