投げ銭スタイルの料理のチャリティーイベントで約20万円を三条市を通じて豪雨災害義援金に (2018.8.30)

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料理の値段を客が決める投げ銭スタイルのチャリティーイベントを行った三条市の長谷川鮮魚店と酒場カンテツは29日、売り上げなど合わせて約20万円を三条市を通じて平成30年7月豪雨災害義援金に寄付した。

左から酒場カンテツの関本さん、長谷川鮮魚店の長谷川さん、国定市長
左から酒場カンテツの関本さん、長谷川鮮魚店の長谷川さん、国定市長

店舗をもたずに定期市に出店する長谷川隆志さん(58)=三条市石上3=が営む長谷川鮮魚店は、三条市・嵐南地区が大規模な浸水被害を受けた2004年の7.13水害で嵐南地区にあったトラックと冷蔵庫が被害を受けたが、見ず知らずの高校生が片付けを手伝ってくれたことをずっと覚えていた。

今回の豪雨災害で被災地を支援したいと考えたが、自分ひとりの力では小さく、それをより大きくしようと酒場カンテツの関本ひでじろうさん(45)に話をもちかけ、今回の投げ銭スタイルを考案した。

22日に「長谷川鮮魚店と頼りになる仲間達」と題してイベントを行い、長谷川さんがマグロやウニなど7万円分を提供。それを関本さんが調理して小皿に盛り、客から自分で値段を決めて味わってもらい、売り上げをそっくり義援金に充てた。

このイベントを知った市内の6つの店や農家がコメ、野菜、肉、一品料理などを提供してくれ、調理しきれない食材の販売も行った。当日は午後3時半から10時まで行ったが来店者に切れ目がなく、68人が来店。売り上げは13万5413円になった。

それに関本さんが飲み物1杯につき50円を寄付に充てることにしたほか、募金箱への寄付があり、それが6万1391円。合わせて義援金は19万6804円になった。

長谷川さんと関本さんは29日午後1時に三条市役所を訪れ、投げ銭入れに使ったおけに入れた善意を国定勇人市長に手渡した。

イベントについて歓談
イベントについて歓談

長谷川さんは、東日本大震災で被災した仕入れ先は、従業員の半分が犠牲になったことも話し、「(22日のイベントでは)東日本の魚をあなたちが食べて、義援金になってまた西日本にいくっていうのは復興にもなるし、復旧にもなると説明した」。

「次、やりたいという人がいくらでも魚くれてやる」と言い、関本さんは「イベントはやってもチャリティーは偽善っぽくてやらなかったけど、初めてのいい体験ができました」と話した。

国定市長は「こういうスタイルは本当に皆さんハッピー」、「また、この形が粋ですよね」と手法に感心した。

また、長谷川さんは「全部、市長が教えたんだ。これをしろと。12年前に」と明かした。国定市長が初出馬のときに長谷川さんの父が国定市長に対して若造は市長選に出ない方がいいと諫めると、国定市長は「わたしが教えます。皆さんに教えるのがわたしの役目ですから、わたしに投票してください」と答えたというエピソードを紹介した。

さらに「市長はいろんな人と合わせて化学反応を起こさせるんだと言った。それがこれでしょ。化学反応が起きた」と長谷川さん。国定市長は「まじでうれしい。今、じーんとしながら聞いてた」と言えば、長谷川さんは「だから3期でやめらもらうと困るんですよ」、「もうっちょっと引っ張っててもらわないとだめだよな」には大爆笑だった。


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