加茂暁星高校(西村香介学校長・加茂市学校町)看護科の戴帽式(たいぼうしき)が31日、加茂文化会館で行われ、これから本格的な病院実習に臨むのを前に同科3年生64人が厳粛な雰囲気のなかで戴帽を受け、看護に向かう姿勢や責任の重さを自覚し、気を引き締めた。
加茂暁星高校は県内唯一の5年一貫看護師養成課程で、正看護師を最短コースで育成している。看護科1〜3年生では普通教科と専門教科を織り交ぜて高校生活を送り、看護専攻科1〜2年生(4〜5年生)で専門性の高い授業と実習などを踏まえ看護師としての実践力を身につける。
今回、戴帽を受けたのは看護科5年一貫教育第15回生64人。暗くした大ホールで名前を呼ばれると順に登壇し、女子はナースキャップ、男子はハンカチーフを着けてもらい、ナイチンゲール像のろうそくの灯火を自分のろうそくに移し、声をそろえてナイチンゲール誓詞を斉唱した。
励ましの言葉として看護専攻科2年生小林瑠希乃さんは、自身の病院実習の体験などを話し、「ここまでの道のりと今の気持ちを決して忘れないでください。つらくなったら思い出してみてください。そこにきっと答えがあり、背中を押してくれるはずです」とアドバイスした。
西村学校長は式辞で、「戴帽した皆さんがこの日の感動や感謝の気持ちを忘れることなく、看護の心を胸に刻み、精進して理想の看護師を目指すことを期待する」と述べた。
戴帽式を行う看護学校が減るなか、同校は夏休み前から戴帽式の準備や練習に多くの時間を当てて練習の成果を発揮し、決意を新たにしている。
(佐藤)