燕ロータリークラブ(小田嶋藤吉会長・会員34人)は21日、燕市立燕中学校(小野塚正史校長)でことしも異文化相互理解セミナー「留学生と“お国自慢”〜お互いの子ども文化を知ろう!」を開き、新潟県立大学のコーディネートで1年生200人と公益財団法人ロータリー米山記念奨学会から奨学金を受けている留学生ら23人と交流してもらった。
ロータリー米山記念奨学会は、日本全国のロータリークラブ会員の寄付金を財源とした民間最大の奨学団体。燕ロータリークラブでは、地元の中学生からその奨学金を受けている留学生と交流してもらおうと4年前から毎年、燕中で異文化セミナーを開いている。
参加した留学生は、県内の新潟大学、長岡技術科学大学、事業創造大学院大学、新潟産業大学で学ぶ米山奨学生14人とその友だちの留学生など9人の計23人。国籍は中国、モンゴル、ベトナム、カンボジア、タイ、ロシア、メキシコ、カザフスタン、フランス、そして日本人にはなじみのないアフリカ大陸北東部のエリトリアまで10カ国の留学生。さらにファシリテーターとして県立大学の日本人学生23人も参加した。
県立大学の櫛谷圭司教授が「文化を知ることの大切さ」をテーマに講演したあと、21のグループに分かれてワークショップ。アイスブレークのあと、けん玉、だるま落とし、あやとりなど昔から続く日本の遊びを留学生に紹介したり、体験してもらったり。留学生は生徒にそれぞれの母国の地理や風土、文化、食べ物などを紹介し、それを生徒が模造紙にまとめて発表した。
モンゴルの民俗衣装を着たり、メキシコの帽子ソンブレロをかぶったり、大きな国旗を用意したりして母国をアピールする留学生もあり、生徒は興味津々だった。メキシコ人の留学生のグループだった1年生山内祐太さんは、ソンブレロがお気に入りで、ずっとかぶったまま「いろんな文化やふだん知らないことを学ぶことができた。帽子は結構、重い」と異国情緒を味わっていた。
昨年までは2年生が対象だったが、2年生は小学校6年生の1日体験入学の受け入れもあるので、このセミナーはことしから1年生を対象にした。小野塚校長は「より感受性や感性が高い1年生の方が留学生とのふれあいが有効かもしれない。外国人はおとなのとのかかわりはあっても子どもはなかなか、かかわることができない」とセミナーの実施に感謝していた。
(佐藤)