株式会社武田金型製作所(武田修一代表取締役・新潟県燕市東太田)の子会社として名刺入れ専門店からスタートし、燕三条地域を拠点にものづくりとものづくりのための環境づくりに事業を拡大する株式会社MGNET(武田修美代表取締役・同所)は、同社の拠点施設「FACTORY FRONT」に隣接する空き倉庫を改築して29日(土)、新しいショップをリニューアルオープンする。
これまでのショップは広さ約26平方メートル。新しいショップでは約92平方メートルと3倍以上の広さになる。燕三条地域で最終製品の製造で注目を集める企業の製品を中心に約150アイテムをそろえる。
燕三条地域と交流のある富山県高岡市の鋳造のアクセサリーや福井県鯖江市のめがねもある。今後、取り扱いを300アイテムほどに増やす考えだ。月曜と祝日の定休日を除き午前10時から午後6時まで営業する。
MGNETは2011年に法人化し、14年に「FACTORY FRONT」を竣工した。ショップやスプーンなどを作るワークショップの機能を備えたが、ショップが手狭になったこと、名刺入れを新たに新ブランド「FOR(フォー)」として展開するにあたり検品や組み立てのスペースが必要になったこと、日常的にワークショップの参加がありワークショップの環境も整備が必要になったことなどから、ショップをリニューアルして全体の機能を見直した。
リニューアルオープンを前に25日開かれた内覧会で武田修美代表取締役は「FACTORY FRONT PROJECT」を発表。来年9月に東京の日本橋にも「FACTORY FRONT TOKYO」を設立し、同じ時期に燕三条駅付近にもFACTORY FRONTをオープンする。
FACTORY FRONT TOKYOのオープンにより、燕三条の商品の販売はもちろん、都内大学連携によるインターンシップと地域プロジェクトの受け入れ、ものづくり相談所、移住定住相談所、燕三条イベントとの連携などの機能をもたせる。東京でしかできない受発信をし、若者の燕三条地域に関する興味を養い、機会を創出する。
武田代表取締役は「今後もいろんな事業、いろんなプロジェクトにかかわり、この地域では非常に珍しい仕事かもしれないが、10年後、20年後、わたしたちと同じような仕事をする人が増え、ますます燕三条のものづくりに貢献していけたらいいと思う」と話した。
(佐藤)