下条川が信濃川へ注ぐ手前の集落、新潟県加茂市天神林の鎮守の天満宮(青山晃宮司)で25日、秋季祭礼が行われ、小雨がそぼ降るなか神楽が奉納された。
午後から神事に続いて拝殿に向かって右手に渡り廊下でつながる朱塗りの舞殿が神楽の舞台。天満宮伶人会(五十嵐裕幸)が神楽を舞う。会員は7人で小学生の稚児も7人。今回は「宮清」から「大黒」まで、稚児舞4舞を含む12舞を披露した。
平日のこともあって見物する人は少なかったが、年配の人は拝殿に座り、酒を酌み交わすなどのんびりと過ごしながら増えや太鼓の音とともに神楽を楽しんでいた。
天満宮は元弘2年(1332)の創建と伝わるが、神楽は百年ほど前に近くの後須田にならったとされる。4月25日の春季祭礼でも神楽を奉納している。祭礼は日にち固定なので、ことしのように平日に当たると伶人は仕事を休んで参加しなければならない。
青山宮司は「何とか指導してますが、子どもの数が少なくなり、稚児の確保には苦労しています」と話しながらも、例年通りに神楽を納めることができたことを喜んでいた。
(佐藤)