燕三条地域の名だたる工場を開放する「燕三条 工場(こうば)の祭典」が10月4日(木)から7日(日)の4日間、開かれる。6年目のことしは昨年より6拠点多い過去最多の109拠点が参加し、人数より関係性へ重心を移し、来場者とのより深いつながりを目指す。
参加は工場93拠点をはじめ、2年前から「KOUBA(こうば)」として農業を見学できる「耕場」8拠点、商品を買える「購場」8拠点の内訳だ。
工場をどう回ったらよくわからないという主にビギナー向けにバスで参加企業を回るオフィシャルツアーを行っているが、ことしは工場の祭典の参加が難しい小規模な工場を回る特別ツアー3コースを設定した。すでに満杯になっているが、県内唯一の駒師が作る竹風駒、最後のきせる職人、スプーンの金型の彫金などを見学できる貴重な機会だ。
課題の二次交通は、燕三条地場産業振興センター発のシャトルバスを7ルートで運行し、千円で4日間、乗り放題。三条ものづくり学校との間を往復するシャトルバスはこれまで通り無料で利用できる。
三条ものづくり学校、燕三条駅、燕市産業史料館の3カ所に案内所を設置するほあ、ことしは新たに山谷産業、近藤製作所、ストカ、道の駅 庭園の郷 保内、三条果樹専門家集団、サクライ、セブン・セブン、藤次郎の8カ所にエリア案内所を設け、これらでシャトルバスのチケットも買うことができる。
4日夜に三条ものづくり学校で行うオフィシャルレセプションのほか、5つの参加企業でレセプションが行われる。株式会社テーエムでは5、6の2日間、モノづくり集団「DEN」によるプロギタリスト坂本夏樹さんも参加する音楽ライブ第3弾を行う。三条果樹専門家集団は5日、三条市のベジテーブルでハロウィン風の収穫祭を開く。
一方、工場の祭典より1日遅れて5日(金)から8日(月)まで三条ものづくり学校で関連イベント「産地の祭典」が開かれる。スイスを含め国内から10の産地が参加し、産地の逸品の販売やワークショップ、さらに産地のキーパーソンによるトークショーも行う。
先に行った記者会見で山田立実行委員長は、特別ツアーについて「より濃く、より深くこの地域を知ってもらいたい」、「よりディープな工場をピックアップした」と話した。
また、同じ日に行われた実行委員会の運営会議では、先にオープンしたジャパン・ハウス ロンドンで初めて企画展として開かれている燕三条展の会場とテレビ電話で生中継した。第1回から工場の祭典をプロデュースしている山田遊さんは「なんでこんなことになったかって言うのは、参加されている工場の皆さんがふだんやっている仕事が、ものづくりが正当に評価されてきた結果、積み上げてきた結果」とし、「皆さんも主役という意識をもって6回目のイベントを迎えられればいい」と話した。昨年は5万3000人が来場している。
(佐藤)