新潟市西蒲区の岩室温泉で9月29日、初めてのバル街イベント「酒と食のカーニbar(バル)」が開かれた。26店舗が参加して飲食だけでなく土産の購入や体験にも使えるチケットは、目標300冊のところ400冊が売れる盛況だった。
チケットを1冊で前売り3,200円、当日3,400円で販売した。1冊4枚つづりで飲食店や旅館でこの日だけの特別メニューの1フードと1ドリンクが味わえるほか、使い切れなかったチケットは「後(あと)バル」として2週間後まで16店でオリジナルメニューか600円分の金券として利用できるという仕組みも気軽に参加しやすかったようだ。
実行委員長の板垣旅人さん(33)が経営するダーツバー「Bar Ring」は、日中から初めて来店する人が目立った。夜、5人で訪れた70歳前後の主婦5人はいずれも同店の利用は初めて。「から揚げも手がこんでた」、「ゼリーが絵みたいだった」と料理に大満足。ふだん、友だちと飲みに出たら「人に何を言われるかわからない」が、バルなら「父ちゃんと子ども家においていけないけど、大っぴらに回れる」とありがたい口実になっていた。
燕市吉田地区から訪れたアラフォーの夫婦、カップル3組のグループは、飲食店を営む後輩からの誘いで参加した。地元には飲み歩きするような飲食店がまとまった場所がない。手始めに割烹旅館 松屋を訪れ、「料理はうまいし、たまにはこういうのもいいんじゃない」と日常にはない酒の席を気の置けない仲間と楽しんでいた。
(佐藤)