三条市まちなか交流広場「ステージえんがわ」で9日まで兵庫県加古川市のアーティスト、岡本亮さんのアートブランド「CALMA(カルマ)」の作品展示が行われている。
作品はベニヤ板で組んだステージにメーンの70年代ころのダートバイク「CL90」を置く。バイクに取り付けたフレームにはチェーンソー、漁具のやす、ランタン、飯ごう、水筒など、アウトドアでの生活に役に立つ道具が載り、そのまま自然の中へ飛び出していきそうだ。
岡本さんはエンデューロレースと呼ばれるバイクの大会にも出場しており、自身が着たいレース用のウエアのデザインも作品として展示。作品展示とあわせてCALMAブランドの、ヤスを持ったケンタウルスなどをデザインしたトートバッグ、Tシャツ、ステッカーなども販売している。
岡本さんは1977年生まれ。18歳でイギリス・ロンドンの芸術大学へ進んだが、二次元の絵画は現代においてあまり見向きをされない。それは自身の責任とも感じ、そもそも自分が鳥肌が立つほど好きな素材を作品の材料として取り入れることにした。
さらにアートと大量生産される商品との壁を打ち破りたいという発想から「CALMA」というアートブランドを立ち上げ、各地で作品を展示している。
今回の展示は、三条スパイス研究所のディレクターの山倉あゆみさんが岡本さんと知り合ったのがきっかけ。現場を見てからと、ことし8月に岡本さんが下見に訪れて作品展を開くことを決めた。
「日本でいちばん進んでいる場所」と岡本さんはステージえんがわの機能を絶賛。「アートの壁を押し広げてくれる」と話している。
(佐藤)