国定勇人三条市長は10日、定例記者会見を行って2020年東京五輪でコソボ共和国のホストタウンとなることの検討、「燕三条 工場の祭典」がスイスに出展、下田地域の診療所開設の決定など8項目を発表した。
コソボ共和国のホストタウンとの取り組みは、ことし5月にコソボ共和国の駐日大使館から代表の外交団の一行を迎えて燕三条を知るツアーを実施した初日のレセプションで、駐日大使からホストタウン受け入れの相談があったことを受け、コソボ共和国のホストタウンとなることを前提に今後、検討を進めることにした。
取り組みは、相互交流に係る協定等の締結、ホストタウン登録のための交流計画の策定、受け入れ施設の宿泊施設やトレーニング施設の協議と調整、相互交流の実施内容、実施時期等に係る協議と調整など。コソボ共和国と人的、経済的、文化的な相互交流を進めていく。
コソボ共和国は東欧にあり、2008年にユーゴスラビアからコソボ議会が独立を宣言した。面積10,908平方キロメートルで岐阜県と同じくらいの広さがあり、人口180.5万人。前回のリオ五輪にコソボ共和国として初めて五輪に出場し、選手団8人で陸上競技、自転車、柔道、射撃、競泳に出場。柔道女子52kg級で金メダルを獲得している。
スイスでの「燕三条 工場の祭典」の出展は、1987年から2年に1度、開かれているデザインイベント「Designer's Saturday(デザイナーズサタデー)2018」に出展する。イベントはスイス・ランゲンタールの7会場で開かれ、工場の祭典の参加KOUBAのうち15社ていどの商品展示、職人によるワークショップと実演、燕三条製品の販売などを行う。
ことし初めてゲストカントリーに日本が選ばれ、日本からは工場の祭典のほかにもテラダモケイ、石巻工房、内田デザイン研究所など8団体が出展する。国定市長は、工場の祭典側から頼んでのではなく、招かれて出展することに「非常に光栄」と喜んだ。
また、開幕から1カ月を迎えるジャパン・ハウス ロンドンの工場の祭典の企画展は引き続き盛況で、9月6日から10月4日までの企画展入場者は14,301人、職人による実演やトークをこれまで50回行って1,631人の参加者があった。9月21日に開いた水落良市氏、日野浦司氏、近藤一歳氏の3人の鍛冶職人によるトークでは、燕三条の金属加工の歴史と今後の展望について語り、約160人が参加した。
下田地域の診療所の開設は、9月14日に医師紹介業務の受託者から紹介を受けた医師と「下田地域における診療所の開設に関する覚書」を締結し、診療所の開設が決定した。開設予定日は2019年7月1日で場所は下田保健センター(三条市荻堀1182-1)内。医師は東京都在住の60歳代前半の男性で、専門は内科全般と救急、診療科は内科(総合診療)。運営は医師個人による開業で、景品負担については、施設は市で改修したうえで貸与し、備品や消耗品の購入などの開設に必要な費用は市が一定額を負担する。
現在の医師の勤務先との関係もあって詳しくは明かせないが、医師の印象については「チャレンジ精神旺盛」と話した。発表項目は次の通り。