民間検査機関の一般社団法人県央研究所(茨木和雄理事長・本社三条市吉田)は13日、三条市の緊急避難場所の指定を受けている燕市小高地内の同研究所事業所で第6回防災キャンプを開き、地域の家族連れなど約60人が参加してAEDや土のうづくりなどを体験した。
2009年に完成した同社屋は、燕市東町と三条市下須頃の境界付近に建ち、「地域の人たちが、いつでも気軽に訪ねてきてくれるような研究所でありたい」との願いも込められている。耐震4階建ての建物は、三条市の緊急避難場所の指定を受け、燕市東町自治会の緊急避難場所にもなっている。
防災キャンプは、地域の人たちに緊急時に利用できる施設が身近にあることを広く知ってもらうことをはじめ、近隣住民との交流を行って共助の一端を担うこと、さらに、防災に関する知識の啓もうと普及を図ることを目的に、三条市の緊急避難場所(豪雨時の一時的に避難する施設)として指定を受けた2013年から毎年、開き6回目。
午後1時20分から3時40分まで、事業所駐車場で開き、三条市消防本部の職員の指導による「AEDの使い方と胸骨圧迫」、「水消火器を使った消火器使用体験」、「土のうの作り方体験」。同研究所職員による「災害時に役立つパッククッキング」のプログラムで行い、子どもから大人まで大勢に体験してもらった。
パッククッキングは、ポリ袋に食材を入れて湯せんで火を通す調理法。ガスや水道、電気などが使えなくなっても、カセットコンロ、鍋、水、ポリ袋を準備すれば温かい食事が作れる方法。ツナ缶を利用した肉じゃが、ヒジキを入れた混ぜご飯などを調理した。
また、調理方法の説明のほか、災害時は不衛生になることが多く、手指の消毒もできる限り行うようにと、災害時の備えとしてアルコールスプレーも準備しておいた方がいいと同研究所ならではのアドバイスも行っていた。
(坂井)