油圧機器大手のKYBと子会社が製造した建築物用免震・制振用オイルダンパーの検査工程などでデータ改ざんがあった問題で19日、改ざんの疑いのある製品を設置した物件の一部を公表。新潟県の燕市役所庁舎に使われているオイルダンパーに国の基準に不適合だった製品が使われていたことがわかった。
改ざんの疑いがある製品が設置された物件は987件。そのうち18日までに不特定多数が利用する庁舎で所有者の了解が得られた70件を公表した。国交省の基準に合わない「不適合」が11件、顧客の求める基準に合わない「基準外」が17件、改ざんの有無がわからない「不明」が42件の内訳だった。
「不適合」として公表されたうちのひとつが燕市役所庁舎で、ほかに新潟県内では新潟市の新潟美咲合同庁舎第1号館が「不適合」だった。
燕市役所庁舎は2013年4月に竣工。免震構造の鉄筋コンクリート造。夜間・休日出入口前の立て看板には、庁舎が免震建築物であり、最大で60cmずれることがあることなどを表示している。
(佐藤)