テーエム
金属の黒染めが得意な株式会社テーエム(三条市金子新田)は、今回はステンレスの黒染を中心にPRし、黒染めを施したカトラリーやシェーカー、タンブラーなどを展示している。
黒染めは化学反応によって金属の表面を文字通り黒く染めるもので、塗装のようにはがれたり、厚くなったりせず、反射を抑え、マットな美しさといった特徴がある。
意外なのがコンサート会場の道具の需要。目立たないように黒い道具の方が好ましく、黒いカラビナもある。また、同社の展示ではおなじみのテレビゲームで見たようなものが黒染めされたものも展示してる。
高秋化学
メッキ加工の株式会社高秋化学(燕市小池)は、抗菌技術ケニファインを使った防菌PRしている。ひとつは水耕栽培向けの新防藻資材「ボーモくん」。栽培パネルに取り付けることで藻(も)の発生を大幅に抑制するという。
もうひとつ、同社のケニファインを使った塩化ビニールマットの畳表は、柔道の世界では当たり前に使われており、医療分野でのケニファインの活用も広がっていると言う。
兼古製作所
「ANEX」ブランドで知られる作業工具メーカーの株式会社兼古製作所(三条市塚野目)は、ねじの頭がつぶれてもねじをはずせる「なめたネジはずしビット」と工具を使いにくい狭い所にあるナットやねじを回しやすくする歯車を使った「オフセットアダプター」をメーンに紹介している。
百聞は一見にしかずで、いずれもわかりやすいデモンストレーションを行っており、いとも簡単に機能を発揮して見学する人を驚かせている。
エヌデーイナダ
株式会社エヌデーイナダ(三条市下保内)はもともとは垂直や水平を出す大工道具、下振(さげふ)りを製造していたが、今は建築金具を中心に金属や樹脂の塗装を手掛けている。
9年前に塗装用のクリーンルームを設置し、まったくごみの入らない塗装ができるようになった。稲田清数社長は「クリーンルームのようなうるさいことをやることで、ほかのこともできるようになる」と技術レベルの底上げにつながったと話していた。
ツボフジ
墨壺づくりがルーツの木工の株式会社ツボフジ(三条市尾崎)はシンプルでクールなデザインが魅力。OEMや国定三条市長も愛用する名刺入れ、ペンケースなどの最終製品も製造する。
今回の新製品は、木製のランチョンマットとトレー。トレーは滑り止めの塗装が施されて機能性も高い。
新潟精機
測定工具などを製造販売する新潟精機株式会社(三条市林町2)は、デジタル水準器や目盛線を斜めにして数値の読み間違いを定規などを展示している。
昨年に続いて製品のPRと同じくらい力を入れているのが、加工先の募集。そのジャンルはブランク加工、ワイヤー放電加工、シルク印刷、溶接など幅広い。
内製化によってコストが高くつくことが多く、外注しようにも請け負ってくれる会社が見つからない。ラインナップを維持していくためにも加工先の確保は大きな課題だ。
また、11月1日発表のカタログも会場で一足早く公開。デジタル水準器によるアナログの5倍という測定時間の短縮が人手不足解消にも貢献することもアピールしている。
ツイバード工業
家電メーカーのツインバード工業株式会社(燕市吉田西太田)は、5日に発売した「全自動コーヒーメーカー」を前面に打ち出している。
日本の自家焙煎コーヒー界の第一人者、カフェ・バッハの店主の田口護氏が監修し、コーヒー通をうならせるあじわいで注目を集めている。会場では試飲も用意し、味を確かめてもらっている。
三条印刷
総合印刷業の三条印刷株式会社(三条市元町)は、製品や技術のアピールは二の次に自社のPRに注力し、オリジナルパッケージの「うまい棒」など記念品を配布している。
さらにトリックアートを用意。三条市・本成寺の鬼踊りにちなんで、赤鬼が「けつバット」ならぬ「けつ金棒」をする大きな印刷物を掲示。その前で「けつ金棒」を受けているような格好で写真に写り、「#オニケツバット」をつけてSNSに投稿すると賞品が当たるくじ引きに参加できる。
Tomomi Research
株式会社Tomomi Research(神奈川県藤沢市)は、MEMSデバイス解析、ワイヤレス給電、自律走行のR/Cカーを紹介。MEMSは機械要素部品、センサー、アクチュエータ、電子回路をひとつにしたデバイスで、その解析を行う。ワイヤレス給電は無線で電力を供給する需要の拡大が見込まれるシステムだ。
今回は展示していないがAIを使った検品システムにも取り組んでおり、人による検品のばらつきをなくし、検品の省力化で人手不足解消につながる可能性もある。
(佐藤)