新潟県の燕市とヒロセホールディングス株式会社(広瀬太一会長・東京都江東区)は10月30日、「災害時における仮設資材の供給に関する協定」を締結した。ヒロセホールディングスと同様の協定を結ぶ自治体は県内では燕市が初めて。
ヒロセホールディングスにはグループ会社にヒロセ株式会社やヒロセ補強土株式会社がある。協定の内容は、災害発生時に燕市内で落橋や道路の陥没、流出など発生したときに市からの要請に応じて被害の応急、復旧に必要な仮設橋などの仮設鋼材をヒロセホールディングスが供給する。
ヒロセホールディングスは、これまで全国の6つの自治体と同様の協定を結んでいる。1989年に燕市にヒロセ新潟工場を稼働させたこともあり、今回は燕市と協定を結んだ。
広瀬会長はあいさつで、東日本大震災でも「津波で本当に多くの橋が流され、弊社として89橋、延べ4,628メートルの橋を供給していまだに使われている」とし、「橋がないと生活圏が寸断され、生活ができないわけで、1日も早く橋を架けることがいかに大事か」と話した。
鈴木市長は「燕市の防災力が今回の協定で高まったと理解し、この関係を続けられればいい」と話し、日ごろからの関係も続けようと、燕市内の事業所を対象に空き缶を寄付してもらい、売却益を児童館や児童研修館の絵本の購入費に充てる「カンカンBOOK」事業にもこれを契機に協力事業所になってもらったことも紹介した。
(佐藤)