全滅寸前だった食用菊を復活させた「りゅうのひげ」を使った行楽弁当が、週末の3、4日、10、11日と弥彦菊まつりや紅葉狩りでにぎわう新潟県弥彦村の多目的ホール「ヤホール」で販売されている。
販売されているのは「殿様ロール」(2個入り450円、4個入り880円)と「殿様 蟹(カニ)ちらし」(1,000円)で、いずれも数量限定。これとは別に新潟市岩室観光施設「いわむろや」で4日、「秀石庵(しゅうせきあん)の菊花弁当」が注文限定販売される。
新潟市西蒲区の出回る食用は黄色い品種が多く、三根山藩のちに峰岡藩(今の新潟市西蒲区峰岡)の殿さまが好んだ「菊ご飯」があったらしいことがわかった。殿様が好んだキクは「嵯峨(さが)ギク」という古典菊を代表する一種が原種と思われ、この地区では「龍の髭(りゅうのひげ)」として親しまれてきたらしいこともわかった。
この「りゅうのひげ」を次世代に残そうと「りゅうのひげ会」(山岸拓真代表)絶滅寸前だった2株から復活させた。昨年度の実績が評価され、今年度も新潟市食文化創造都市プロジェクトに認定されている。
ことしの「りゅうのひげ」は11月1日に出荷開始し、地元に新しくオープンした原信巻店やいわむろやで販売。さらにPRを図ろうと弥彦で販売することにした。
(佐藤)