21日未明、三条市興野2地内で木造2階建ての店舗兼住宅1棟が全焼する火事があった。この火災によるけが人はなかった。
火事があったのは、JR東三条駅に近い通称「第一産業道路」(市道田島興野線)に面した金物卸売業の田巻商店の店舗と空き家の住宅。午前2時56分ころ、建物裏手にある事業所の社員から119番通報を受けて消防が出動し、午前6時5分に火は消えた。
店舗兼住宅約600平方メートルが全焼したほか、5棟が部分焼し、1棟のぼやがあった。隣の「食事処 華園」飲食店の外壁などが焦げるなどしたほか、裏手の事業所のカーポートや建物の窓ガラス、産業道路を挟んだ向かいの2店舗の窓ガラスにひびがはいるなどの被害があった。
通報をした男性によると、夜勤で事務所内にいたところ、「みしみし」と床を踏みしめるような音がしたので、立ち上がって見ると隣接する同社の車庫に煙が充満していた。外に出ると焦げ臭く、車庫内には異常はなかったが、振り向くと田巻商店の店舗裏側の窓から炎が出ていた。
火事があった建物や隣接する建物は店舗などだったことから、未明の出火当時、無人だったようだ。付近にはガソリンスタンドがあり、風向きによってはもっと怖かったと話す人もいた。
火災現場の調査と焼け残った柱やはりが残る建物の倒壊のおそれがあるため、田巻商店前は午後になっても通行止めになっている。付近では電話が不通になったり停電していたりするところもある。店内が水浸しになった「華園」は臨時休業しており、営業再開にはしばらく時間がかかりそうだ。
(佐藤)