4月から6回にわたって開かれた燕市女性防災リーダー養成講座の最終回が11月21日、燕市勤労者総合福祉センターで開かれ、家庭内備蓄と避難時の携行食・災害食調理を学んだ。
燕市は災害時に地域の防災リーダーとなる人を養成しようと2012年度から毎年、防災リーダー養成講座を開いてきたが、出席者のほとんどは男性。女性の声を防災に反映し、防災リーダーとしての役割を担ってもらおうと今年度、初めて女性を対象にした防災リーダー養成講座を開いた。
32人が受講し、燕市が作成した新しいハザードマップの見方や活用法、災害発生時の避難行動とロープワーク、柏崎刈羽原子力発電所の見学、ボランティアコーディネーターと連携と女性目線のニーズ伝達、女性目線の避難所運営と被災者支援、ヘルプカードなどについて学んだ。
最終回は、十河浩防災主幹を講師に、使ったことも食べたこともないものは緊急時に使えないので非常食を日常的に食べて買い足す「ローリングストック」や備蓄の優先順位、衛生管理のために食べ物は必ず火を通す、おにぎりは握らない、包丁は使わない、生野菜の使用は避ける、食物アレルギーを確認することなどを聞いた。
災害時の非常食の調理にも挑戦。湯がなくても食べられる市販のアルファ米と雑炊、パスタを水に12時間浸して水漬けパスタのペペロンチーノを調理し、昭和40年代ごろまでよく食べられた大麦をいって粉にした香煎(こうせん)を試食した。
もちろん災害時ではないので、香煎が苦手な女性は「これを食べるくらいなら死なないていどに水を飲んで我慢する」、ペペロンチーノに「辛いのは苦手」と正直な感想を話し、防災をにぎやかに楽しく学んでいた最後に受講者に修了証を交付して終わった。
(佐藤)