第30期竜王戦第四局が三条市で行われてちょうど1年の23日、会場も同じ越後長野温泉「嵐渓荘」で第1回三条市長杯争奪ジュニア将棋大会が開かれた。小中学生36人が参加し、優勝者などに「将棋会館でプロ棋士との指導対局」が副賞として贈られた。
昨年、羽生善治竜王と渡辺明棋王が同所で対局した竜王戦を契機に、一過性では終わらせない将棋文化の普及発展、技術の向上などを図っていこうと、三条市が主催、三条将棋連盟が主管となって市内の子どもたちを対象に大会を創設。
第1回目は、学年別の3つの部門を設け、小学生1〜3年の部に16人、小学生4〜6年の部に15人、中学生の部に5人が出場。見学や応援の家族など合わせて130人余りが訪れ、会場は熱気に包まれた。
午前10時から午後1時半ころまでリーグ戦と決勝トーナメントを行い、3部門それぞれの3位までを表彰して賞状を贈り、優勝と準優勝の計6人には、記念の盾と12月に実施する「日本将棋連盟の本部がある将棋会館(東京都渋谷区)でプロ棋士との指導対局」の参加権が贈られた。
大会のほか、プロ棋士指導対局、大竹日出男氏作最高級盛上駒「竹風駒」展示、第30期竜王戦七番勝負〜白眉の三条対局写真展のイベントも行われ、来場者を楽しませた。
指導対局を行った日本将棋連盟の土佐浩司八段は、閉会式のあいさつで、「みなさん大変マナーがいい」とほめ、さした後に気が付いて、思わず待ったとなることもあるが、トラブルのもとになりやすい。指導の先生方がいいのか、そういう人がいなかった。将棋の技術はだんだん身についていくが、そういった悪い癖がつくとなかなか抜けないもの。さらに、将棋は、大人になってもでき、交際の道具にもなると言い、「いつまでも続けていってください」と話した。
竹風駒を製作する大竹日出男さん=三条市北四日町=は、「こんなに大勢来てくれて、うれしいですね」と目を細めていた。各部門3位以上は次の通り。敬称略。
【小学生1〜3年の部】
【小学生4〜6年の部】
【中学生の部】
優勝=堀内優希(3年)
準優勝=添田伊吹(1年)
(坂井)