空き家をリノベーションするためのツール、作業場、情報交換する空間を提供して空き家対策を支援しようと、新潟県三条市の三条商工会議所青年部(曽根忠幸会長)は会員制の作業場「燕三条リノベ基地」を2019年3月上旬に開設し、空き家活用の拠点とする。
基地は三条市下田地区の下大浦地内の築30年ほどになる住宅を借りた。800坪の広大な敷地に70坪の木造の平屋建て。空き家リフォームのDIYに必要な工具と作業場を備える。
ソフト面では、改修作業や改修の資金を調達するためのクラウドファンディングのノウハウを提供。空き家情報を掲示して空き家を探している人とのマッチング、空き家対策に取り組む人たちが情報交換できる交流スペースも設ける。
利用料は年会費1万円ほどで月会員、回数券も設定する予定。基地自体も必要な設備や工具の購入にかかる費用に充てるクラウドファンディングを12月上旬から行う。
借りた住宅はほとんど使われてなく、家主からは自由にリフォームしていいと言われている。25日は青年部の会員20人ほどが参加して初めて不要なものの整理や掃除を行った。
担当する地域活性化委員会の委員長、関本秀次郎さん(45)は「継続的な空き家対策のための拠点にしたい。そうすれば空き家を1軒ずつなくしていけるのでは」と期待する。「何を作りたいかは人それぞれ。最低限の設備を入れるので好きなように使ってほしいし、空き家に限らずDIYでちょっと家を直したいという人も活用してほしい」と話している。
(佐藤)