最高賞金100万円を掲げる国内唯一の手作りしかけ絵本コンクールの審査が12月5日、新潟県三条市の中央公民館で行われ、全国から応募のあった86作品を審査した。
三条市立図書館栄分館の絵本の蔵書数日本一を旗印に毎年、三条市が開いているコンクールで、ことしで3年目。ことしの応募は一般の部61点(前回73点)、中学生以下の子どもの部25点(同27点)の内訳で、昨年より14点少なかったが、ことしも北は北海道から南は宮崎県まで、6歳から76歳の幅広い人たちから応募があった。
審査員は、絵本作家のきむらゆういちさんを審査委員長に、絵本作家のいしかわこうじさん、燕市のひとり出版社「おむすび舎」の霜鳥英梨代表、三条鍛冶道場の長谷川晴生館長、三条おやこ劇場の兼古和枝理事長の5人。賞は一般部門が賞金100万円の最優秀賞1点、同10万円の優秀賞2点、しかけ部門賞とストーリー部門賞が1点ずつ、入選数点、子ども部門が図書券が副賞の最優秀賞1と優秀賞2点、入選数点で、テーブルにずらりと並べた応募作品を1点ずつ仕掛けを確かめながら審査した。
きむらゆういちさんは、応募が昨年より少なく、レベル的にも「ちょっと低調かな」としながらも、「仕掛け絵本のおもしろさは、言葉がわからなくても伝わること」と魅力を話し、「仕掛け絵本は世界的にはやっていて、書店のワゴンには仕掛け絵本ばかり。その割に仕掛け絵本のコンクールはここだけにしかない」とコンクールが継続していることを喜んでいた。審査結果は来年1月の三条市長の定例記者会見で発表する。
(佐藤)