新潟県燕市にある公益社団法人燕市シルバー人材センター(西郡饒理事長・会員約520人)は12月17日、初めての会員によるシニアファッションショーを開き、シルバー人材センターで働いているときからは想像できない非日常なファッションで着飾った会員がレッドカーペットのランウェイを歩いた。
会場は燕市内の公共施設で唯一と思われるミラーボールが回る燕市勤労青少年総合福祉センター多目的室。タイトルは「燕コレクション」を縮めて「ツバコレ」とし、心と身体からきれいになる「きららんよりもきらきらに」をサブタイトルに、新潟中央ヤクルト販売による腸内体操とワンポイントメイクレッスンに続いて行った。
モデルは13人で見学者は一般の人も含め会員を中心に30人余り。簡単なステージを置いてレッドカーペットを敷き、それぞれファッションの紹介するMCに続いてランウェイを歩いた。
衣装は、昨年の福祉センター祭で日本舞踊を踊ったときの着物、趣味の社交ダンスの衣装の蝶ネクタイにベスト、燕市の町工場へ嫁いで今は亡き夫に買ってもらったおしゃれな洋服、カラオケ大会で準優勝したときのドレス、長野県諏訪地方で行われる御柱祭で入手したはっぴ、就業中のエプロンなどまちまちで、それぞれに思い入れのあるものばかり。西郡理事長も登場し、革ジャンにウエスタンハット、サングラスで子どものころにあこがれた西部劇のファッションでクールに決めた。
初めてのファッションモデルに照れながらも、ランウェイの途中で日本舞踊や社交ダンスを踊ったり、くるっと一回転して衣装を披露したりで時節柄、忘年会の余興のようなにぎやかなファッションショーだった。
シルバー人材センターに入会して2年目の佐野満子さん(67)は、頼まれてほかの会員の娘のウエディングドレスを着てとりを飾った。21歳で結婚したときはお色直しも含めて文金高島田で和装だったと言う。「初めてウエディングドレスが着れてよかった。照れくさいばっかりでしたが、うれしかった」と喜んでいた。
鹿児島県のシルバー人材センターでファッションショーが行われているのをヒントに初めて行ったもの。今回は時間に余裕がなかったので、ほぼうちうちだけで開いたが、一般の人にも見学を呼びかけて来年以降も継続したい考えだ。
(佐藤)