協同組合三条工業会(斉藤一成理事長)では、会員事業所に勤務して玄能などを製造する鍛冶技術の習得を目指す継承者を募集している。
三条市のモノづくりの技術を継承する人材を育成するために、三条工業会の会員事業所に従業員として勤務し、鍛冶技術の習得を目指す人を募集する。
勤務先は、玄能、金槌、パチンコ鎚などを製造する相豊ハンマー=三条市金子新田=。習得する技術は、鍛冶技術及びその応用による各種手道具の製造技術。
業務内容は、指導者の事業所に勤務。定期的な意見交換、三条のものづくり技術のPRへの協力など。雇用期間は平成30年12月以降で、一定程度の技術を習得するには、最低でも3年以上の期間を要する。
採用人数は、1人。応募資格は、将来は後継者または工場長など主たる技術者として「基礎技術」の習得を目指すこと、雇用開始時に40歳未満の人、将来も継続して燕三条地域で働く意思があることなど。
応募の受付は、2018年12月10日から2019年1月31日。申込み書類の提出後、三条市、三条工業会、雇用する事業所による面接試験を行う。また、事業所見学の申込みは随時、受付けている。
この人材募集は、三条市が三条工業会に委託する「三条市地場産業技術継承事業」の一環で、技術習得までの3年間の人件費を市が補助する。平成28年度にスタートし、3回目。28年度は研磨と鋸製造の2事業所で募集し、各1人ずつが就職。29年度募集の事業所にも応募があり、進行中。
相豊ハンマーの同事業を担当する相田浩樹さん(54)は、どんな人に来てほしいかという問いに、「まずは、私のことを好きになってくれる人」と言い、技術の習得には、親方との相性が重要と話す。相田さんは自身の考えや思いを「求人連載 たった一人の継承者に向けて」として毎日、ブログにつづっている。
同事業の申込み書をダウンロードできる詳細は、三条工業会のホームページに掲載している。問い合わせは、三条工業会(電話:0256-31-2161)へ。
(坂井)