法華宗総本山本成寺(門谷日悠貫首・新潟県三条市西本成寺1)は大みそかの12月31日、除夜の鐘の撞鐘会(どうしょうえ)を行い、平成最後の新しい年を迎えた。
午後11時45分に朱傘に守られた門谷貫首が行列を従えて客殿から鐘楼堂へ進み、鐘楼堂内部で山内住職らとともに読経のあと、まず門谷貫首が最初に鐘をつく初撞きを行った。
続いて国定勇人市長をはじめ行列に加わった来賓らが鐘をついたあと、列をつくって順番を待つ申し込んだ一般参拝客が順に鐘をついた。
本成寺の梵鐘(ぼんしょう)はいずれも人間国宝の鋳金工芸作家の香取秀真(1874-1954)、正彦(1899-1988)親子の鋳造とされ、「父子共鳴の鐘」と言われる。口径3尺8寸(144cm)、重量は約400貫(1,500kg)ある。
鐘をつくと鐘楼堂の中は体で感じるほど大きな音が響き、建物自体も振動しているようだった。参拝者はそれぞれに新年の願いを込めて鐘をついていた。
寺務所の茶釜の間では、参拝者に体を温めてもらおうと恒例で甘酒とたくあんが振る舞われた。門谷貫首は鐘をついたあと本堂で年頭の祈願法要を営み、「経巻頂戴(きょうがんちょうだい)の儀」で門谷貫首は参拝者一人ひとりの頭上に経巻(きょうがん)を載せると参拝者は静かに手を合わせていた。
あわせて鬼子母神堂、番神堂、千仏堂などへも立ち寄って参拝していた。
(佐藤)