三条市などは6日、三条市消防出初式を行い、消防車両の市中パレード、一斉放水や高層建物総合訓練などを行って無災害を祈念した。
積雪はないもののパレード直前の午前9時の気温は1.3度の厳しい寒さのこの日。9時半からの市中パレードで始まり、一斉放水訓練、高層建物総合訓練、式典を行なった。
市中パレードは三条市厚生福祉会館前から出発。三条市消防本部と三条市消防団の車両36台が隊列を組んで市街地を進んだ。
厚生会館前では、出発直前に降った雪がやんで青空ものぞき、親子連れなど市民20人余りが見学。ラッパ隊の演奏のなかを進む消防車両1台1台に、統監の国定勇人市長らが敬礼し、観閲を行った。
一斉放水訓練は、五十嵐川の昭栄大橋上流の河川敷で行い、消防団員95人が右岸側に整列して対岸に向けて放水。22口計44本の水柱を吹きあげた。
高層建物総合訓練は、三条市消防本部で行った。120人余りの市民らが見守るなか、昨年、災害のため中止となった全国大会に県代表として出場予定だった隊員らが「ロープブリッジ救出」の技術を披露した。
続いて、見物の親子が参加して水消火器を使った初期消火訓練、高層建物に見立てた訓練塔で出火を想定した要救助者の救助や消火作業を行った。
4歳の長男と見学していた新潟市の女性は、地元新潟市の出初式は混雑するため、インターネットで県内の出初式を検索して昨年から三条市に訪れている。「三条は近くで見ることができて、迫力があります」と話し、4歳の男の子も「はしご車がかっこよかった」と、目の前で動く大きな消防車に大満足だった。
式典では、国定市長が訓示、職団員を代表して三条市消防団の長谷川作雄消防団長が決意表明。来賓祝辞のあと、升岡謙治消防長が謝辞を述べ、「三条市民の安心安全のため、災害の未然防止、被害の軽減という消防に課せられた責務の重要性を鑑み、市民の信頼に応じられる強靭な部隊の育成と消防体制の充実に取り組んでいく」と決意を新たにするとともに、災害の少ない年であるようにと祈念した。
(坂井)