新潟県燕市の燕市立小池中学校(笠原徹校長)は1月24日、鈴木力燕市長を表敬訪問し、1月13日に兵庫県神戸市で表彰式が行われた兵庫県など主催「ぼうさい甲子園」で奨励賞を受賞したことを報告した。
ぼうさい甲子園は、阪神・淡路大震災の経験と教訓を継承するため、学校や地域で防災教育や防災活動に取り組んでいる子どもや学生を顕彰する事業で毎年、兵庫県公館で式典、表彰式、発表会が行われている。
ことしは全国から109校・団体の応募があり、うちグランプリの四万十町立興津中学校(高知県)をはじめ、ぼうさい大賞3校、優秀賞4校、奨励賞7校など33校・団体が受賞。小池中は燕市からの勧めもあって今回、初めて応募し、奨励賞を受けた。
小池中は2015年から燕市の「羽ばたけつばくろ応援事業」の補助を受け、生徒会本部が中心となって地域との連携やボランティア精神の向上に取り組んでいる。今年度は小池中学校区にあるたくさんの企業の取材して糸半新聞にまとめ、冊子を市内外に配布したりポスターにして掲示したりした。
こうした活動の一環で2016年から燕第一地区まちづくり協議会や2小学校と大地震を想定した地域合同防災訓練を行っている。昨年は段ボールベッドや段ボールトイレ、段ボールパーティションといった防災グッズの作り方の実演、紹介もした。
表敬訪問には生徒会本部の3年星野司会長をはじめ役員5人と笠原校長、燕第一まち協の笹川常夫会長が訪れ、賞状や糸半新聞を見せて糸半プロジェクトや地域合同防災訓練について鈴木市長に活動を説明した。
鈴木市長は「糸半プロジェクトは立ち上がったときからいろいろ知っているが、ついに全国的なところまでなってきた」と喜び、先輩たちが積み重ね、それをつなげてきた成果をほめた。
地域合同防災訓練について3年川崎朱莉さんは「3年生は防災グッズの作り方を説明したんですけど、さまざまな年代の方が集まるので全員に興味をもってもらったり、作り方を知ってもらうために話し方や説明の仕方を工夫するのが大変でしたが、たくさんの人に興味をもっていただいて実際に作りたいと言ってくれる子どももいてやりがいがあった」と話した。
燕第一まち協の「昼間の災害になると若い人はみんな外で働いているので、頼りになるのは中学生。力があるし、初めて挑戦してここまできたので、ほめてやってほしい」と鈴木市長に求めた。鈴木市長は「ぜひ、教育委員会の皆さん、小池中にとどまらず市内各中学校に広まるといい」と話し、ごほうびに燕市でロケが行われた日曜劇場「下町ロケット」のクリアファイルをプレゼントした。
(佐藤)