27日の弥彦村長選で現職の小林豊彦氏(73)に882票差で敗れた新人の小熊循人氏(46)は、「わたしの力不足」と詫び、「本当に勝ちたかった」と潔く敗戦の弁を述べた。
開票が始まった午後7時過ぎ、小熊氏が選挙事務所に入り、細田健一衆院議員、桜井甚一県議、斉藤信行燕市義をはじめ、100人ほどの支援者や関係者とともに開票結果を待った。午後7時45分過ぎ、900票差近い得票が伝えられると、信じられないというふうに静まり返った。8時前に確定票が伝えられ、小熊氏は妻と父で弥彦村議の正さんとともに立ち、敗戦の弁を述べた。
小熊氏は、「わたしの力不足で、ご協力していただいた方に申し訳なく思っております。本当にすみませんでした」と頭を下げた。「ただ、わたし個人としましては、この20日間、十分、人の温かみを感じて成長させていただいたと思っております」、「本当に勝ちたかったですが、残念でならないです。ご協力していただいた方、ほんと申し訳なかったです」。
「地元の仲間とか、同級生、家族、みんなに協力してもらったんですけど、残念な結果になったんですけど、ただ、人間としての成長はさせていただいたと思っています。どうもありがとうございました」と目を潤ませ、深く頭を下げた。
その後、玄関で会場をあとにする支援者一人ひとりに握手をして礼を述べ、見送った。
インタビューに答えた小熊氏は、900票近い得票差に「完敗です」、「自分の力不足。それだけです」と述べ、立候補表明から20日余りという期間については、関係ないとした。また、得票数の2052票について、「2千を超える人が入れてくれて、その人たちの気持ちはありがたい」と話した。
(坂井)