新潟県は2月16日(土)、17日(日)の2日間、いずれも午前10時半から午後3時まで加茂市の新潟経営大学で加茂市における土砂災害防止法に基づく区域指定に向けた住民説明会を開く。
住民説明会では、冒頭の約30分間、共通の説明を行い、ビデオの視聴と県職員による説明で土砂災害防止法の概要を説明。その後、質問がある人に対して個別の説明を行う。
県は土砂災害防止法に基づいて土砂災害のおそれのある区域の基礎調査を進め、その結果を基にことし1月末現在、土砂災害警戒区域(イエローゾーン)13,804カ所、土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)8,764カ所を指定しているが、県内の市町村で唯一、加茂市だけ区域を指定していない。
県は加茂市と市の境界にある306カ所の指定を進めようとしている。指定には市町村長の意見を聞く必要があるとされているが、小池清彦加茂市長は指定された区域の地価下落の影響などを理由に反対しているため指定できていない。
県では出水期前の5月下旬までを目標に指定したいと考えている。住民の理解を得る必要もあるため、住民説明会を開くもので、その後、加茂市に対して意見照会の手続きを行い、加茂市からの意見を見極めて指定の手続きを進めたい考えだ。
一方、小池市長は1日付けで今回の住民説明会と加茂市の対応についての文書を公表し、小池市長の意見の大部分を無視して警戒区域を指定するなら「法律の根本原理を踏みにじる職権乱用のファッショ独裁的な行為」とし、一部の区域は「荒唐無稽」、警戒区域を「安易に指定されますと、地価下落等の不利益を被ることになります」などと反論している。
(佐藤)