加茂市・田上町消防衛生保育組合(管理者・小池清彦加茂市長)が運営する焼却施設1号炉の排ガス中のダイオキシン濃度が基準値を超えているとして新潟県が同組合に対して改善と使用の停止を求めたことについて7日、小池市長は県の停止命令は不当とする声明を発表した。
焼却施設は1号炉と2号炉の2系統の焼却施設を備え、2018年12月14日に県が1号炉の排ガスの試料を採取して検査したところ、有害物質のダイオキシン類が基準の5ng-TEQ/立方メートルを超える13ng-TEQ/立方メートルだった。
県は1月15日、1号炉の速やかな停止と改善を指導したのに対し小池市長は、ダイオキシン特措法第22条は「指導することができる」と定めておらず、「命令」だけであるなどと抗議し、県は1月25日、停止を命令した。
同組合は1月27日から2月6日まで700万円をかけて1号炉の改修工事を行った。2月8日に再び試料を採取して22日に検査結果が出る見通しだ。
小池市長は7日、記者会見して声明について話した。声明では停止命令の撤回を求めるとともに、ダイオキシンは微量で有害と言えるほどのものではなく、停止命令は行き過ぎた行為とした。
完璧な工事を行うには部品の製作に長い期間が必要で、今回の改修工事を行ってもダイオキシン量が基準値に収まらない可能性があるが、1号炉の停止を続ければ燃やせないごみが毎日30トンずつ出て大混乱が生じ、花角英世知事の損害賠償責任と進退問題に発展することを危惧するとし、「(停止命令を)撤回されないと大変なことになる」、「県は振り上げたこぶしをなかなか下げられなくなったのでは」などと述べた。
(佐藤)